ビギナーでも気軽に楽しめて、ベテランなら数釣りに炎を燃やせる“国民的釣魚”のひとつが「キス」。とくに船釣りは船長さんが魚のいる場所まで連れて行ってくれるし、キスは大規模な群れで動く魚なだけに、釣れる確率はひじょうに高い。
そんな船キス用仕掛が3種類、この春にデビューするということなので、詳細をハヤブサの開発担当・清水氏に根掘り葉掘り聞いてみたぞ。

「90cmにハリ2本」は同スペックだが、それぞれ『目的』が異なる

発売されるのは「船キス仕掛 流線ケン付金 2本鈎2セット」「船キス仕掛 競技用キス赤 2本鈎2セット」、そして「船キス仕掛 早掛キス赤金 2本鈎2セット」の3種類。わざわざ同時に3種類をリリースするということは、それぞれ目的が違うということなのか? どうでしょう、清水さん?


「船キス仕掛 流線ケン付金 2本鈎2セット」 (品番SE623) ●サイズ:ハリ7号/ハリス0.8号、ハリ8号/ハリス1号 ●入数:2本 ●価格:オープン

「船キス仕掛 競技用キス赤 2本鈎2セット」 (品番SE624) ●サイズ:ハリ7号/ハリス0.8号、ハリ8号/ハリス1号 ●入数:2本 ●価格:オープン


「船キス仕掛 早掛キス赤金 2本鈎2セット」 (品番SE625) ●サイズ:ハリ7号/ハリス0.8号、ハリ8号/ハリス1号 ●入数:2本 ●価格:オープン

「その通りなんですが、まずは3種類の共通する部分から説明させてください。90cmという比較的短い長さの中に、2本のハリが付いています。これは船の上で使う短いロッドでも扱いやすい長さがベースになっていて、2本バリはエサを付けてすぐに仕掛を投入できる、キスが複数掛かっても時間をかけずに外せるという、手返しのよさを考慮した結果です」。

ハリのサイズは7~8号、ハリスは0.8~1号と、けっこう“フィネス”な仕様のようだが…。

「実はこれらの3アイテム、関東エリアで使用されることを想定して設計されています。東京湾を中心とした関東エリアで釣れるキスのサイズは15cm前後と比較的小型なので、それに合わせてハリは小さく、ハリスは細く設計しました。関東の船宿さんから多くのアドバイスをいただいたこともあり、ジャストフィットな仕掛に仕上がっていると思います」。


東京湾を中心とした関東エリアのキスは平均で15cm程度と比較的小振りなために、幹糸&ハリスともに細めの設定。これ以上太くなると食わなくはないが、数は伸びないという

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エサが付けやすくズレにくいビギナー向けの「流線ケン付金」

では、ここからはそれぞれの仕掛の特長について、清水さんに説明してもらおう。まずは「船キス仕掛 流線ケン付金 2本2セット」(品番SE623)から。

「流線型ハリの軸部分に、エサをキープするためのケン(カエシのような形)が付いているので、イソメやゴカイなどのやわらかい虫エサでもズレにくく、何度もエサを付け直すという手間が省けます。船釣りビギナーの方々には最初の仕掛として、ぜひ使ってほしいです」。


ビギナーに面白いと思わせるためには、ストレスと感じそうなことを可能な限り減らす必要がある。仕掛の機能が充実しているとエサ付けもかんたんになるので、ビギナーもより釣りに集中して楽しみやすくなる

船釣りはビギナーにとっては多少ハードルが高い部分もあるので、こういった誰にでも使いやすい仕掛が用意されているのはありがたい。エサがズレにくい=ロストしにくいということなので、エサの消費量も抑えられて結果的には経済的でもある。