海に囲まれた日本は数千種におよぶ魚類が棲息し、そんな恵まれた環境が世界でも有数の釣りが盛んな風土を育んだのは間違いない。そして魚種の数だけとは言わないまでも釣り方のバリエーションは他に類を見ないほど豊富である。
ということで「ブラクリチャレンジ」第3回は、これまでの総仕上げということで釣り場を瀬戸内海から日本海に方向転換。どんな魚が飛びついてくるか楽しみだ!
豊穣の秋。いろいろ釣れそう!
丹後半島の漁港巡りに出発
「ガシラ(カサゴ)はともかく、アコウ(キジハタ)にアオハタとかハタ類が釣れたら楽しいでしょうね」とスタッフD。「うんうん、いいですね。それにソイやアイナメとかも釣れないかなあ……」とスタッフFこと私。ということで一決! 9月初旬に京都府は丹後半島の漁港などを巡ってみることにした。
山陽道から舞鶴若狭道、京都縦貫道を乗り継ぎ丹後半島方面へ。現地の釣具店でアオイソメをワンパック購入。身エサがなかったので近所のスーパーで塩サバの切り身を仕入れ、とある漁港の外側、大きな防波堤へ。
防波堤外側は先端から中ほどまで大きなテトラ(消波ブロック)が入っていて、高さはあるが足場がよいケーソン上から、そのテトラとの隙間をねらえそう。途中から手前外側はテトラが際から沖に離れていくが、岩場の上に築かれた防波堤なのでボトムには魚が着いてそうだ。
岩場の上にテトラがびっしり。根魚の宝庫間違いなし!?
エサは現地のスーパーで仕入れた塩サバをカットして。もちろんエサ店でアオイソメも
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ブラクリ恐るべし!?
イシガキダイが釣れちゃった
スタッフDは、これまで通り穴釣り用のショートロッドでテトラとの隙間、足下の深みをねらうという。「じゃあ僕は!」とショートロッドでは届かないケーソン際から離れたテトラの隙間をねらうべく5mクラスの磯竿で釣ってみることにした。
すぐに結果が出たのはスタッフD。ミニガシラに続いて、まずまずサイズのガシラを連発。サバの切り身でけっこうアタリが出るという。その直後、スタッフDにそれまでにない魚の引き! ショートロッドをギュンギュンしならせて上がってきたのは何と! 20cmほどのイシガキダイ!
ショートロッドで足下をねらったスタッフD、ガシラを連発!
何と! イシガキダイ! 老成すると口の周りが白くなりクチジロと呼ばれるようになる。イシダイよりも南方系の魚だ
丹後半島などの日本海側にも、もともとイシダイは多く生息しているが、イシダイより南方系のイシガキダイを見るのは個人的に初めて。温暖化の影響で平均水温が上がったためかもしれない……。ともかく、この「ブラクリチャレンジ」では初お目見えの魚だ。