車高調によくある減衰力調整ダイヤルはどういうもの?

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可変ダンパー:減衰力の強さを変更するもの

ショックアブソーバーの減衰力を強くしたり弱くしたりすることができます。いわゆる可変ダンパーのことです。

この種のサスペンションは「〜段調整」と表現されていて、この段数が多ければ多いほど減衰力を細かく・大きく調整することが可能です。

時計回しで締め込んだところが最も強い減衰力を、反対に緩め切ったところが最も弱い減衰力になります。

調整ダイヤルで減衰力を強く/弱くするとどうなる?

可変ダンパーにも種類があります。圧側と伸び側の減衰力が同時に調整されるタイプか、それともそれぞれ独立して減衰力を調整できるタイプなどです。

圧側と伸び側の減衰力を同時に調整するタイプ

圧・伸び側両方が同時に調整される場合、ダンパーの減衰力が縮む時・伸びる時の両方で減衰力が強く/弱くなります。

縮む時ではバネレートが高くなったかのような乗り味、いわゆる「硬い足」に、そして弱くすると反対に低くなった柔らかい足のような感覚です。減衰力調整の影響が圧側・伸び側の両方へ及んでいることがわかります。

圧側と伸び側の減衰力を 独立調整できるタイプ

圧・伸び側それぞれの減衰力を独立調整できる仕様であれば、上記のような同時的な変化を起こすことはありません。

伸び側の減衰力をそのままで圧側を強くすることも弱くすることもできますし、その反対も然りです。セッティングの側面ではこちらのほうが選択肢を多く提供しますが、選択肢が多い故にセッティング難易度が高くなることも事実です。

伸び側・圧側それぞれの減衰力独立調整機能を持つ可変ダンパーサスペンションの中には、圧側の低速・高速それぞれの減衰力を調整できるハイスペックな製品もあります。

例えば株式会社キャロッセがCUSCOブランドで展開する「CUSCO SPORT X」で、伸び側・圧側低速・圧側高速それぞれの減衰力の24段調整が可能です。

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どれくらいの減衰力に調整すればよいの?

減衰力調整機構が設けられているサスペンションのデータを製造メーカーは必ず持っていますので、よくわからない人はメーカーに問い合わせてどのダイヤルの位置(減衰力の強さ)を基準にするべきか回答を得るようにしましょう。

メーカー問い合わせページや取扱説明書に記載されていることもあるので、まずそれらを確認するところから始めるのがおすすめです。

装着したらまずは慣らし運転をしよう

新品で減衰調整機能付き車高調を購入・装着したら、まずは慣らし運転をしましょう。

ダンパーを推奨減衰力より少し弱くした状態で車をロールさせ、ピストンをシリンダーになじむようにゆっくりと動かします。直線を長く走るよりも、カーブが続くワインディング向きの山道をロールする範囲でゆっくりと走るのが良いです。

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