今のVICSは終了する!?さらに便利に進化

交通 技術
©kinwun/stock.adobe.com

渋滞情報を提供してきたVICSが進化

VICSサービス開始から20年以上が経ち、2020年4月にJARTIC(公益財団法人 日本道路交通情報センター)と共同で1都6県(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)で、民間プローブ情報を活用した道路交通情報サービスの実証実験を実施しています。

これはVICS開始以来といっても良いほど革命的な進化で、渋滞情報が提供される道路が大幅に拡大されるというものです。

近年の民間各社の渋滞情報の充実

近年ではVICSは唯一無二の渋滞情報提供サービスでは無くなってきました。

VICSは主に道路に設置された感知器を使って渋滞を検知します。通過する自動車の台数を直接数えられるので精度は高いのですが、設置や管理のコストがかかるので、あらゆる道路に設置できるわけではありません。渋滞情報を取得できる道路や区間は限定されてしまうのです。

一方最近ではメーカー各社やカーナビアプリが独自で提供する渋滞情報が、より細かい道路までカバーできるものが出てきました。これはプローブの効果です。プローブというのは、走行している自動車の位置などのデータを取得する方法です。

民間プローブの活用でVICSがカバーする道路が2倍以上に!

上述したように、近年はVICS情報よりも、各社のプローブによる渋滞情報を利用しているドライバーも増えてきました。

そこで、VICSは関東1都6県に限られますが複数の自動車・車載機メーカー(トヨタ自動車株式会社、日産自動車株式会社、本田技研工業株式会社、パイオニア株式会社)が収集しているプローブ情報をビッグデータとして活用し、道路に設置された感知器からの交通情報を補完・補強することで、より多くの道路の交通情報を配信するサービスを提供するようになります。

つまり、VICSはふたたび、もっとも詳細で精度が高い渋滞情報の提供サービスとなるのです。

この背景には、インターネットに常時接続する、いわゆる「コネクテッドカー」が大幅に普及したこと、東日本大震災後に各社の車両通行実績のプローブ情報の共有がなされ、さらに東京オリンピック開催期間中の渋滞を緩和する方法が検討されている中で、各社とも社会のためにプローブ情報の提供に協力しようと気運が高まってきました。

それにより首都圏でのプローブ情報を活用したVICS道路交通情報サービスの実証実験がスタートしました。

従来機で新たなカーナビを買うことなく恩恵を受けられる!

この実証実験がスタートし「到着予想時刻のズレ改善」や「ルートの最適化」など渋滞を減らすための効果が、各地で確認されています。

このプローブ対応の新VICS情報は、従来どおりFM多重放送を使って提供されるので、従来のVICS対応機にも表示されます。新しいモデルを購入する必要はなく、恩恵を受けられるのです。さらにVICS WIDE対応機であれば、渋滞回避の機能はより精度が高まることになります。

カーナビとスマホのBluetooth接続方法とは?

カーナビとスマホのBluetooth接続方法|ハンズフリー通話や音楽再生をしよう

スマホの画面をカーナビに映す方法は?

スマホの画面をカーナビに映す方法は?有線・無線のミラーリングを解説

カーナビ取り付け費用を安く抑えるには?

カーナビを安く取り付ける方法は?各カー用品店の工賃を比較&DIYにおすすめのキット