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「世間は山本由伸が“最低だ”との証言がたくさんあるが…」6回7K無失点、2試合連続QSの快投を米記者が高評価「MLB2戦目から防御率は2.00」と指摘も!

THE DIGEST

「世間は山本由伸が“最低だ”との証言がたくさんあるが…」6回7K無失点、2試合連続QSの快投を米記者が高評価「MLB2戦目から防御率は2.00」と指摘も!(C)THE DIGEST
 12年総額3億2500万ドル(約465億円)の超大型契約を結んだ日本人ルーキーが、その実力を存分に発揮した。

 現地4月25日、ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸が敵地でのワシントン・ナショナルズ戦に今季6度目の先発登板。6回を投げて4安打7三振1四球無失点に抑えて降板。チームが2対1で競り勝ち、日本人右腕に白星が付いた。

 今月6日のシカゴ・カブス戦以来、勝ち星から遠ざかっている山本。なんとかメジャー2勝目を掴みたい沢村賞右腕は、最初からエンジン全開の素晴らしいピッチングを見せた。

 初回を三者凡退に抑えると、2回にテオスカー・ヘルナンデスのソロ弾で先制点をもらうと、その裏は気分よくスプリット、カーブが決まり連続三振。2アウト後に四球を与えたが、次打者を再びスプリットで左飛に打ち取った。

 3、4回は二塁にランナーを背負うが150キロ超の速球と、切れ味鋭いスプリットとカーブが冴えてゼロに抑える。

 ところが順調に抑えていた5回、球場が騒然とする場面が日本人右腕を襲う。先頭打者のエディ・ロサリオをカウント1-2と追い込んだ4球目、強烈なピッチャー返しが山本の顔面付近に飛ぶ。あわや直撃かと思われたが、右腕は体勢を崩しながら打球を見事にダイレクトキャッチ。観衆から心配と驚きが入り混じり、テーブ・ロバーツ監督も一度はマウンドに向かったが、山本は笑顔で対応。問題なく続投し、2者連続三振に斬って取った。

 6回も簡単に2アウトを取ったが、連続ヒットで一、二塁と一転ピンチを招く。踏ん張りどころの右腕は5番キーバート・ルイーズをカウント2-2から外角に渾身の94.9マイル(約152.7キロ)のストレートを投じ、遊ゴロに抑えて無失点。この試合最大の危機を切り抜けた山本はベンチに戻るとロバーツ監督から労いの言葉をかけられ、97球でマウンドを降りた。

 打線は8回にフレディ・フリーマンの適時二塁打でようやく追加点。中継ぎ陣もナショナルズ打線を1点に抑え、接戦を制した。
  背番号18の好投には、米記者も唸り声を上げる。ドジャース専門記者で、米スポーツ専門放送局『ESPN』の番組にも出演しているブレイク・ハリス氏は自身のX(旧ツイッター)に山本の投球内容を記したうえで、「世間には、彼が最低だと言おうとする証言がたくさんあるが…」と皮肉るように補足。2試合連続クオリティスタート(QS)を達成した日本人右腕を高く評価している。

 他にも、米紙『Los Angeles Times』や米経済誌『Forbes』などにも記事を執筆している敏腕記者のハワード・コール氏は「メジャー初登板の2回以降、ヨシノブ・ヤマモトの防御率は2.00だ」と鋭く指摘。開幕2戦目(サンディエゴ・パドレス戦)の1回5失点KO負けから立て直し、2度目の先発登板(セントルイス・カーディナルス戦)から失点はわずか「7」(自責は6)に抑えていると強調。このゲームの安定感にも、目を細めている。

 無失点で防御率は3.54に下がり、WHIPは1.07に改善した山本。メジャーの水に慣れてきた無敵の沢村賞右腕が、そのポテンシャルを徐々に発揮している。

構成●THE DIGEST編集部

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