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「あの慌ただしい日々が恋しい」 保育士の挨拶描いた育児漫画に心打たれる

おたくま経済新聞

 「そして……お金がかからなくなるころに、子どもは家を出ていきます」と先生。挿絵には玄関に散らばった子ども用の靴が描かれていますが、子どもが出ていったと同時に何もなくなり、寂しい状態に。この発言と同時に、ハッと何かに気付いたかのように目を丸くする月光もりあさん。

 「なんだか……とっても寂しいんですよね」「あの慌ただしい日々が今はものすごく恋しいです」と語るこのページの挿絵にも、前頁と同じように、物が散乱したリビングと、きれいに片付いたリビングが対比で描かれています。

 すでに育児を終えた身からすると、騒がしく、散らかっていた時の方が大変だけど充実していたということなのでしょう。

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 最後に先生は、「だから皆さん、日々大変ですが少しでも優しく接してあげてください。今を大切にしてください」「私はその慌ただしい日々を、今ここでまた味わうことができて幸せです」と、満面の笑顔。

 月光もりあさんの「優勝でした」という一言と共に漫画は締めくくられています。

■ 大変な時期は人生のうちでごくわずか 後悔のない育児に

 今現在、育児をしているママパパであれば、きっと感じるものがあるのではないでしょうか。本作は2023年4月に投稿されたもので、「新学期が始まる親御さんに届けば」と再投稿したのだそう。

 直にこの話を聞いて、月光もりあさん自身も「素晴らしい先生だな」「心置き無く任せられるな」と、一瞬で信頼を寄せたとのこと。その後、お子さんがどのような一年を過ごしたかは、想像に難くありません。

 「楽な育児など、この世に一例たりともない」と2児の父である筆者自身も思っていますが、この話を聞くと、やはりものは考えようであると感じます。

 子どもがひとり立ちするまで仮に20年とすると、非常に長い年月を要するように感じますが、おそらく多くの方が子育てが終わった後の人生の方が長いでしょう。

 ましてや中学、高校と進級するにつれて、子はどんどん親の手から離れていきます。そう思うと、子どもと密に接することができる期間なんて、本当にわずかしかないと言えるのかもしれません。

 この先生の話を聞いて、月光もりあさん自身も「大変な時でも今だけ今だけと、ありがたく思うようになりました」と、心境の変化があったもよう。

 育児はたしかに大変です。ですが、きっとあっという間。いざ終わった時に「もっと子どもと遊んでおけば良かった」と後悔しないようにしなければなりません。

 決して頑張りすぎる必要はありませんが、今回の先生の話を心の片隅にでも留めておき、辛く大変な時は、ちょっとだけでも良いので思い出してみてはいかがでしょうか。

<記事化協力>
月光もりあ@漫画さん(@_moria_moria_

(山口弘剛)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛‌ | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2024041801.html
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