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バリアフリー応援スポットも⁈ スポーツの力で人と街がひとつに。東京マラソンの知られざる取り組みに迫る!

パラサポWEB

この東京マラソン財団のチャリティ事業に関して、山本さんにとって忘れられない経験がありました。それはチャリティの寄付金で運営されている団体の産後ケアに通っていた女性が、これをきっかけに東京マラソンの取り組みを知って興味を持ち始め、ついには大会でフルマラソンを走るまでになったというのです。それにとどまらず、昨年は成長した子どもと一緒にボランティアとして参加したんだとか。

「今すぐの成果というわけではないかもしれませんが、少しずつの積み重ね、大会の年数を重ねていくことで将来の何かにつながっていくのだなと実感した出来事でした」

車いすでファミリーランに参加した親子の様子
photo by Manami Kado

2024大会を取材する中でも、実際にチャリティ事業のつながりを強く感じる小学1年生の車いすユーザーの女の子との出会いがありました。大会同日に実施された東京マラソンファミリーランをお父さんと一緒に見事完走し「すごく楽しかった。たくさんの人が応援してくれて嬉しかったし、また来年も走りたい!」、そう言って大きな笑顔を見せてくれました。お父さんに話を聞くと、女の子は東京マラソン財団のチャリティ事業である「スポーツレガシー事業」によって実施された「パラ陸上チャレンジサポート『EDORIKUパラ陸上教室』」への参加がきっかけとなって、今では陸上競技、車いすバスケットボール、車いすラグビーとさまざまなスポーツにチャレンジしているそうです。「今はどのスポーツが一番好きか、一緒に探しているところです。いずれはパラリンピックを目指してほしいですね」と目を細めるお父さんの横で、「一番好きなの、もう決めてるよ。まだ言わないけど(笑)」と女の子はニッコリ。東京マラソンのチャリティ事業は次世代の夢を着実に育てています。

世界一温かく、優しい大会を目指して

photo by Yuito Kokubu

東京マラソンは20回目を迎える2027年を目標に、さらなる進化に取り組んでいます。それが「世界一エキサイティングな大会」、「世界一安全・安心な大会」、そして「世界一温かく、優しい大会」です。山本さんはこう語ります。

photo by Karin Hirokawa

「『温かい』『優しい』という点に関して、チャリティ、ボランティア、サステナビリティへの取り組みが大会のイメージを作り、これまで東京マラソンに関わっていなかった人たちが大会を知るきっかけになり、参加したいきっかけ作りになるのではないかと思っています。温かい、優しいってなんだろう?と考えた時、SDGsやチャリティのさらなる拡大であったり、もっと社会に還元されることを私たちが見える化し、何かしらのコンテンツを通して『東京マラソンっていいね』と思っていただけるようになればと思っています。2027大会に向けてそれを具現化していきたいですし、東京マラソンを通して人、街、環境に還元されていくものが目に見えるような取り組みを増やしていきたいです」

  スポーツレガシー事業の取り組みのひとつ「ミニ東京マラソン」の様子
©TOKYO MARATHON FOUNDATION

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今回、ここで挙げた取り組みはほんの一例に過ぎず、スポーツレガシー事業による小・中学生を対象にした「ミニ東京マラソン」、ごみ拾いとジョギングを掛け合わせた「プロギング」イベントの実施など、実に様々なアイデアと施策を実行中です。東京マラソンはランナーだけが主役というわけではなく、大会を支えるボランティア、応援する人々、そして街、社会すべてが手を取り合うことで初めて『東京がひとつになる日。』となるのでしょう。マラソンを通した住みよい街と社会づくり、そして人への還元のため、まずは一つの目標である2027年、記念の20回大会に向けて東京マラソンはますますスピードを上げて走り続けていきます。

text by Atsuhiro Morinaga(Adventurous)
edited by Adventurous
key visual : ©TOKYO MARATHON FOUNDATION

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