驚異的な強肩の持ち主だったあぶさんには及ばないが、守備力もレフトとしては優秀な部類だった。この年のオフに3年総額12億円の契約を結んでいるので、あぶさんがそれより下ということは無いだろう。あぶさんほどではないが、和田氏も息の長い選手で、43歳まで現役だった。
■星飛雄馬(巨人の星)推定年俸:1000万円
野球漫画の古典である『巨人の星』だが、主人公の星飛雄馬が活躍した時代、(1967年にプロ入り)はキャリア数年のオールスター級の選手でようやく年俸1000万を超える程度だった。落合博満氏がNPB史上初の1億円プレーヤーになるのは1986年のオフのことである。飛雄馬はオールスターにも選ばれた経験があるが、キャリアは短く、かなり浮き沈みの激しい選手だったので、年俸は500万~最高でも800万程度だったのではないかと思われる。
飛雄馬は続編の『新・巨人の星』で若手選手から「高給取り」だと言われていたので、この頃には年俸1000万円に到達していたかもしれない。
(文=ニコ・トスカーニ)