中国式ハンバーガーや中華風バーガーとして定着しつつある、陝西省西安の名物、肉夾饃(ロウジャーモー・ロージャーモー|ròujiāmó|肉夹馍)。
肉とスパイスを煮込んだ臘汁肉(ラージーロー|làzhīròu|腊汁肉)を、饃(モー|mó|馍)というバンズに挟んだ小吃(軽食)です。近年、日本でも提供する店がグンと増え、気軽に楽しめるようになったのが嬉しいですね。
肉夾饃に挟む肉は、店によって牛・豚・羊とバリエーションが豊富。対して、バンズとなる饃(モー)は、選択肢を意識する機会がほぼなかったのではないでしょうか。
なぜなら日本で提供されている肉夾饃(ロージャーモー)のほとんどが、白吉饃(バイジーモー|báijímó|白吉馍)と呼ばれる、白く固めの饃を使っているからです。

しかし、現地西安には、白吉饃と人気を二分する“別の饃”の存在が!
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それこそが、今回ご紹介する潼関肉夾饃(トングァンロージャーモー|tóngguānròujiāmó|潼关肉夹馍)です。
この肉夾饃を日本で食べられるところはまだ希少。7月12日にオープンしたばかりの「老西安肉夾饃」を訪ねて、埼玉県さいたま市北浦和へ駆けつけました!

サクサク食感に西安人歓喜!潼関肉夾饃(トングァンロージャーモー)の魅力とは?
潼関肉夾饃(トングァンロージャーモー)の潼関とは、陝西省渭南市潼関県の地名に由来。西安の東、市境は黄河の流れに沿い、山西省や河南省と接します。
唐朝の太宗・李世民が潼関入りの際、この地の肉夾饃を食べ、大絶賛したことから潼関肉夾饃が名物になったという言い伝えもあります。
そんな潼関肉夾饃の特徴は、皮薄松脆(ピーボーソンツイ)、層層分明(ツァンツァンフェンミン)という言葉で表されます。これは薄い層がサクサクと重なり、一層一層がはっきり感じられるという意味。