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小野寺昭 実は『太陽にほえろ!』って13回で終わる予定でした

女性自身

 

ところが番組は予想以上の反響で、13本の予定が、「半年やろう」「いや1年だ」と延長を重ねた。

 

「萩原健一さんはわれわれの前で『1年もやるのかよ。俺もう飽きちゃったよ』と冗談半分に言っていましたが、その言葉どおり萩原さんは1年で殉職することに」

 

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■殉職シーンは“あっさり、あっけなく”とリクエスト

 

憧れだった裕次郎さんとは、回を重ねるごとに打ち解け、かわいがってもらったという。

 

「石原さんは撮影現場にキャンピングカーで来るのですが、『冷たいものでも飲んでけよ』と誘ってくれたことも。僕とテキサス(勝野洋)とボン(宮内淳さん)でハワイに行ったときは、石原さんが自分のヨットでワイキキを一周してくれました」

 

個性の強い人気俳優に囲まれても、殿下は存在感を放っていた。

 

「僕は普通の青年っぽかったんですよ。でも、それが自分の持ち味だと感じてね。スリーピースのスーツも衣装さんと相談して決めました。最初はありものだったけど、2年目くらいからオーダーに」

 

どこに行っても「殿下」と呼ばれる人気キャラクターに成長。だが、放送開始から5年もたつと、迷いも出てくる。

 

「このまま刑事をやっていると、いい人しかできない。悪役もやりたいと思って『やめさせてください』とプロデューサーにお願いしたのですが、『とんでもねえ、ばか野郎!』って一喝(笑)」

 

1年を経て再び相談したところ、「じゃあ殿下、悪いけどもう1年だけ」と説得され、8年目に殉職することになった。

 

「殉職シーンは自分で希望を出すことができたんです。僕は、あっさり、あっけなくと希望したから、暴走トラックをよけそこなって崖下に落っこちるというシーンが用意されました」

 

殉職しても、ドラマが終了しても“殿下”と呼ばれ続けた。

 

「それが嫌な時期もあったけど、今ではすごいことだと受け入れています。僕の役者としてのベースになったドラマですね」

 

【PROFILE】

小野寺昭

’43年、北海道生まれ。’69年の『パンとあこがれ』(TBS系)でデビューして以来、数多くのテレビドラマに出演。舞台やナレーションでも活躍している。

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