SILENT SIREN・すぅ『この季節が終わる前に〜わたしと○○のはなし〜』第9回：コンプレックスだった地元からの上京物語

ガールズバンド・SILENT SIRENのボーカル＆ギターを担当し、同バンドでの作詞や他アーティストへの楽曲提供を通して数々の名曲を生み出してきた、すぅ。メロディーがない文章を初めて書くという彼女が、毎回異なるテーマで自身のことを明かす連載！

自分を作り上げてくれた愛おしい地元・福島のはなし

みなさんこんにちは！　すぅです！

年度が変わり、4月から新生活がスタートした方も多いですよね！　学生さんは新学期がスタート！　ワクワクと不安がいっぺんに来る新学期ですね。

さすがに時が経っているので、今の学生さんと同じ熱量で自分が学生のときの記憶を思い出してお話しすることはできませんが（笑）、私がプロデュースするアイドルグループ・Fuhua（フーファ）のメンバーもほとんどが学生なので、メンバーのスケジュールや行事を見ていると自分の学生時代を懐かしく感じます。

学生時代というのは、人生において「自分はこれが好きだ！」とか「こういう人間だ！」というのが構築されるときだと思います。私は学生時代に聴いていた音楽や興味があったものが今の自分を作り上げてくれていると感じています。

子どもの頃は地元の福島にコンプレックスを抱いていました。なんでもある東京に憧れがあったし、「何者でもない自分でも何者かになれるのではないか」と思い、高校2年生のときに突発的に上京しました。でも、上京してからは福島が恋しくて恋しくて、夜に泣きながらお母さんに電話をかけたり、地元の友達に会いに行ったりもしました。あんなに地元を出たかったのに、「ないものねだりだなー」と思った。

自然に囲まれていること、どこに行くにもチャリが必要なこと、ショッピングモールでしか服を買えないこと……。当時は嫌だと思っていたことすべてが今では愛おしいです。私を作り上げてくれた福島には全力で恩返しをしたいとずっと思っています。福島の誇りになれるように、今の活動をがんばろうと自分を奮い立たせる日々です。

Fuhuaの始動に向けて準備の真っ最中です！

冒頭でもお話ししましたが、自身のバンド活動とは別にアイドルグループのプロデュースを始めました！　グループ名は「Fuhua」で、中国語で“孵化”という意味です。

「メンバーが殻を破って、自分らしく羽ばたいて夢を届けてほしい」という気持ちを込めました！　ロゴも羽をモチーフにしたデザインになっています。不安やコンプレックスを抱えながらも夢に挑むメンバーの姿は強くて美しいですし、儚さも感じます。メンバーは8人です。

もともとメンバーは5人と決めていたけど、オーディションの合格メンバーを決定する当日に「この8人で私は戦っていきたい」と思い、急遽人数を変更することになりました！　ひとりひとりの個性や特徴を最大限に引き出してスポットライトを当てるのがプロデューサーの役目でもあると思うので、メンバーのパーソナルな部分とは日々向き合っています。Fuhuaは私のDNAを受け継いでいるので、私を応援してくださっている方はもちろん、たくさんの方に愛されるグループになってほしいなと思います。

私は今、楽曲制作で大忙しです。といっても、楽曲制作だけではなくグループを総合的にプロデュースしているので、正直バンド活動をしているときよりも忙しい気がしています（笑）。