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テロワールの刻印が刻まれた素晴らしいメルロ カステルジョコンド

ワイン王国

text by Isao MIYAJIMA
photigraphs by Hiromichi KATAOKA

トスカーナの名門「フレスコバルディ」がモンタルチーノに所有する「カステルジョコンド」は優れたブルネッロで世界的な名声を誇るが、卓越したメルロを造っていることはあまり知られていない。

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「最初メルロの畑は前のオーナーのフランスの会社が1976年に植えましたが、シンプルなワインを造っていました」と話すのはランベルト・フレスコバルディ侯爵。89年にフレスコバルディがカステルジョコンドを購入、91年に樽熟成による野心的なメルロを造ったところ素晴らしい成果が出た。『ラマイオーネ』と名付けられたそのワインはすぐに大成功を収めた。当時、イタリアでワイン造りをするためのパートナーを探していたティム・モンダヴィ氏がラマイオーネ1993年を試飲して、大いに感銘を受け、「ルーチェ」のプロジェクトが始まったのは有名な話だ。

社長のランベルト・フレスコバルディ侯爵は名門の30代目。フィレンツェ大学農学部卒業後、カリフォルニア・デービス校で醸造を学んだ

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「最初のヴィンテージである93と94年は、カステルジョコンドのブルネッロとラマイオーネのメルロのブレンドでした」

ラマイオーネの畑を訪ねる。標高が高いカステルジョコンド農園(270 ~ 450メートル)では下の区画にあり、粘土が多い砂岩の土壌だ。97年の植樹なので樹齢26 年になる。

「24ヘクタールの畑で、最良のブドウだけをラマイオーネに使います」
南西に向かって開けていて、海からの風が心地いい。

ラマイオーネ 2018年は濃厚なルビー色で、プラムやチェリーのコンフィチュールの香りに黒鉛、カカオ、地中海灌木が混ざる。口中では果実味豊かだが、引き締まっていて、石を想起させる冷たいニュアンスを感じる。タンニン豊かだが、柔らかく、ビロードのような口当たりだ。国際的スタイルの濃厚なメルロではなく、土っぽさと塩味を感じさせる厳格なメルロである。

「この厳格さはまさにブルネッロに通じるカステルジョコンドの特徴です。わかりやすいメルロではないのでファンの数は限られますが、熱狂的なファンがいてすぐに売り切れます。誰もが好きになるボルゲリのメルロと違って、通向きのワインです」

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