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馬術×射撃! 新感覚の組み合わせで小学生にパラスポーツの魅力をアピール

パラサポWEB

生き物や道具を大事に扱うことの大切さにも言及した。

「練習場所から競技会場に移動すると、馬も緊張します。そういうときは声をかけたり、ストレスを発散させてあげたりしながら、競技までの時間を一緒に過ごします。東京大会では海外の馬に乗らせてもらったため、一緒に過ごす時間は多くはなかったのですが、会えた時はできるだけ声をかけるようにしました」(稲葉)

「小学校高学年や中学生は、もっとも多感な時期。何か一つでも印象に残ればと思う。また、こうした活動を通じて、競技を見る人も増えたら」(稲葉)

「ライフルは1週間に一、二度、油をさしたりして手入れしています。道具にありがとうという気持ちを持つといいですよ。なでたりきれいにしたりしてあげると、自分の気持ちもやさしくなれます」(佐々木)

犬や猫といった生き物を自宅で飼っていたり、テニスや水泳など道具を使うスポーツをしたりしている子どもたちも多く、自分に置き換えて考える機会となったようだ。

「選手たちがみんな馬を大切にしてることがわかりました。私もハムスターを飼っているので、しっかりお世話をして大切にしていきたいなと思いました」(女子)

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「乗馬は3回ぐらいやったことがあるのですが、やっぱりコミュニケーションをとることが大事なんだなと改めて思いました」(女子)

最後に、子どもから「車いすになったきっかけと射撃をしている理由」を聞かれた佐々木が、「夏休みに交通事故に遭って背骨を折り、神経が傷ついて足が動かなくなりました。リハビリセンターで障がいがあってもスポーツができると知って、車いすバスケットボールや水泳をしました。水泳を練習し過ぎて肩を壊した後、障がいがあってもなくてもできるスポーツを探して、射撃に出会いました」と説明し、講演会は幕を閉じた。

「東京大会以後、射撃は健常者と障がい者がチームを組んで競技を行うなど、明らかに変わった。もっとこういう競技が増えるといい」(佐々木)

この講演をきっかけに、馬術や射撃、共生社会への関心も高まったようで、
「馬に乗る楽しさや、馬の特殊な性格をいろいろ教えてもらってすごく学んだ気がします」(女子)
「(パラ射撃やパラ馬術、選手たちについて)あんまり知らなくて。テレビで見なかったので、そういうことがあったんだなと知れてよかったです。(障がいのある子が近くにいたら)一緒に遊んだりしたいなと思いました」(女子)
といった感想が聞かれた。

講演後、稲葉、佐々木ともに、オンラインとは異なり、子どもたちの反応を間近で見て感じられるリアルの講演会はやはり楽しかったと充実した表情を見せた。

今回の機会を通じて、「障がいのあるなしにかかわらず、自分が輝ける、自分の力で勝負できる場所を見つけてほしい。障がいがあってもあきらめず、何でもチャレンジしてほしい」(稲葉)、「自分の特技、好きなことを見つけ、他人と比べたりせず、自分のペースで自分らしくやっていってほしい」(佐々木)という稲葉と佐々木の思いが、子どもたちに少しでも伝わればと願わずにはいられない。

世田谷区には、エアライフル場もあることから今回の組み合わせが実現。「マイナースポーツの選手同士(笑)、知り合えてうれしい」(佐々木)、「近くに競技場がある小学校で、タイミングよくご一緒できてよかった」(稲葉)

※本事業は、「香取慎吾NFTアートチャリティプロジェクト」寄付金を活用しています。

text by TEAM A
photo by Haruo Wanibe

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