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「いい意味で裏切られた」「あまりにせつなくて最後は号泣」…『アイ・アム まきもと』が泣けるって本当?

MOVIE WALKER PRESS

「いい意味で裏切られた」「あまりにせつなくて最後は号泣」…『アイ・アム まきもと』が泣けるって本当?

阿部サダヲと水田伸生監督が『謝罪の王様』(13)以来、9年ぶりに4度目のタッグを組み、“孤独死”を題材に、“変わり者”の男が巻き起こす心温まる奇跡を描いたヒューマンドラマ『アイ・アム まきもと』が、9月30日(金)より公開される。

MOVIE WALKER PRESSでは、映画の公開に先立って行われた試写会に潜入し、アンケートを実施。満足度を尋ねてみたところ120点も飛びだすなど高く評価される理由を、観客のコメントと共に探っていく!

■ついつい心奪われる主人公、牧本の“変人”ぶり!

第70回ヴェネチア国際映画祭でオリゾンティ部門監督賞を含む4つの賞に輝いた、ウベルト・パゾリーニ監督『おみおくりの作法』(13)を原作とし、人知れず亡くなった人を埋葬する「おみおくり係」で働く役所職員が、ある故人の人生を辿っていく様を描く『アイ・アム まきもと』。

小さな市役所で1人だけの部署「おみおくり係」職員として勤務する牧本(阿部サダヲ)。まじめゆえにあまり効率的とはいえない仕事ぶりが、新たに赴任してきた局長の目にとまり、「おみおくり係」は廃止されることになってしまう。そんななか、最後の仕事となった蕪木(宇崎竜童)の葬式にできる限り多くの参列者を呼ぶべく、わずかな手がかりから友人や知人を捜し訪ねていく。

遺族が求めていなくても葬式をあげ、納骨はギリギリまでしないなど、自分のルールに厳格な変わり者の牧本。驚くほど空気が読めないため周囲から迷惑がられているが、「牧本の亡くなった方への敬意を感じました。優しさを感じました」(20代・女性)とあるように素直でまっすぐな心の持ち主。どこか放っておけない彼の人物像に、思わず心を動かされた人も多かったよう。

「牧本さんの察しの悪さ、本気でイライラしながら観ていた序盤。最後には考えられないほど牧本さんが好きになっていました」(30代・女性)
「牧本さんはどんなに迷惑な人なんだろうと思っていたのですが、少し空気が読めないかもしれないけれど、誰よりも温かくて、少しでも誰かが寂しい思いをしないようになんとかしようとするすてきな方でした」(20代・女性)

また「何事に対してもまっすぐな人だと思いました。答えを曖昧にしないところ、ハッキリと思っていることを伝えるところ、思いついたら即行動しているところ、自分の気持ちを大切にするところ、どこを切り取っても牧本さんのお人柄が輝いていたと思いました」(30代・女性)、「牧本の生きづらさも感じましたが、そのまっすぐな姿が周りを巻き込む力はすばらしいなと思いました」(40代・女性)などのコメントが数多く寄せられたように、周囲を気にせずに突き進んでいく姿勢は、時には必要なのかもしれない。

■豪華俳優たちが演じる牧本を取り巻く魅力的なキャラクター

そんな牧本を取り巻くキャラクターを豪華俳優たちが演じており、「全員クセがあって、みんな印象に残っています」(30代・女性)、「それぞれのキャラクターに愛すべき点がある」(40代・女性)と、誰も彼もが魅力的な人物としてスクリーンで存在感を発揮している。

例えば、松下洸平演じる警察官の神代は遺体をなかなか引き取りに来ない牧本に対して、いらだち、きつい言葉を浴びせる厳しい男。しかし次第に牧本の一本気な人柄にほだされ、つい協力してしまう。そんな漫才のような2人の絶妙に掛け合いは多くの人の印象に残ったようで、以下のような言葉が数多く見られた。

「神代さんは、牧本との掛け合いが魅力的でおもしろい」(10代・女性)
「牧本さんの行動に振り回されてついつい怒鳴ってしまうけれども、本当は牧本さんを放っておけなくて手を貸してしまう関係性が微笑ましいなと思いました」(50代・女性)

蕪木の人生を辿っていくうちに出会う人々も、皆人間味あふれるキャラクターばかり。娘の塔子(満島ひかり)は「牧本を唯一笑顔にし、一番大きく変化をもたらした人物。彼を正面から受け入れ、人としてちゃんと知りたいと向き合ってくれた存在」(50代・女性)「牧本さんへの接し方が少しずつ変わっていく演技が見事でした」(40代・女性)といった言葉が示しているように、牧本に戸惑いを覚えながらもその人柄に惹かれていく。

加えて、「お父さんを許せないけど、この世からいなくなったことを知った心のモヤモヤを表現した涙が見事」(40代・女性)、とあるように確執を抱えていた父の人生を牧本から知らされ、徐々に変わりゆく心の機微を捉えた演技はさすが。「ひかりちゃんの泣く演技、心にきました」(20代・女性)などラストに見せる慟哭に心揺さぶられた人も多かった。

また、宮沢りえが演じた蕪木の元恋人みはるは港町で食堂を営む漁師たちのママ的存在。「役が宮沢りえさんにぴったり合っていて、また、コメディっぽい牧本との掛け合いもおもしろく、印象に残りました」(20代・女性)など、牧本とのやりとりにもイラッとしない懐の大きさ、同時に元彼の訃報に複雑な女心を抱くキャラクターを巧みに表現した。

さらに「平光と牧本の掛け合いのシーンはかなりおもしろく、平光が牧本の理解力のなさに笑ってしまうところが特に印象的でした」(20代・女性)という言葉が送られた蕪木の元同僚・平光役の松尾スズキの軽快さ、「目の不自由な方を演じていましたが、その演技力がすばらしく驚きました」(20代・女性)と絶賛された、蕪木の友人、槍田役の國村隼の重みなど、牧本との触れ合いをベテランたちが十人十色の演技で表現し、作品に深みを与えてみせた。

■牧本の成長がエモい!笑いあり涙ありの感動ストーリー

そんな優しいキャラクターたちによって紡がれる物語は、コメディをベースとしたなかにもしっかりと感動が盛り込まれたまさに“笑いあり涙あり”。なかでも観客たちの心に響いていたのが、どんな故人に対しても手厚いおみおくりをする牧本の姿だ。

「1人1人の葬儀を行うシーンは、故人に対し、ひとりぼっちで弔われている訳ではないというメッセージが伝わりました。牧本が真剣に向き合ってくれた故人は最後が孤独死だったとしても、幸せだったのではないかと思います」(20代・女性)
「一見強面で迷惑ばかりかけてそうな故人の人生をきちんと見つめ、文面に起こすシーンは、すばらしかったです」(30代・女性)

また「牧本、こうなっていました」という仕草が示しているように自分の世界に入り込んで周りが見えなくなってしまう牧本だが、様々な人たちと交流を通して徐々に変化が生まれ始める。そんな心境の様子もさりげない描写などを通して丁寧に描かれており、

「心の機微が表面に表れてゆくさまはとても好きでした。ありがとうとお礼を言うようになったり、紅茶を飲むのもティーバッグからティーセットになっていたり、毎日少しずつ向き合う日常からよりよく変化してゆくことって大切だなぁと思いました。あと人の話を聞く時はちゃんと向き合って顔を向けている姿も印象的でした」(30代・女性)
「大事に赤ちゃんを抱っこし、初めて触れる赤ちゃんや匂いに安らぎを覚える様子、帰宅して脱いだスーツの上着に見つけたシミを愛おしそうにする姿からは、牧本のまっすぐで心優しい本質が伝わり、彼にもたらされた人の温もりから来る変化が温かかった」(50代・女性)

など、多くの人が成長に心を動かされたようだ。そんな本作だが「ほっこりする映画だと思っていたのに、あの結末はいい意味で裏切られた」(40代・女性)、「重いテーマで進んでいく作品のなかで、途中クスッと笑える牧本さんに癒されていましたが、あまりにせつなくて最後は号泣してしまいました」(50代・女性)と、ラストには予想外の展開が訪れる。

劇中で印象に残るのが、「がんばった、がんばった」というワード。繰り返し出てくるこのセリフが思わぬところで発せられるラストは「“疲れた”を“がんばった”と。これが胸に響きまくって泣いた」(40代・その他)など、多くの人の心に突き刺さったようだ。

■避けられない死を描くからこそ、万人の心に響く!

誰にでもいつかは訪れる死を扱う1作だけに「誰に薦めたいか?」との質問に対し、友だちや家族、同年代の人、子どもたちまであらゆる人へ薦めたいという回答が下記の言葉と共に並んでいた本作。

「孤独死という重いテーマを扱いながら、温かみのある作品でした。音楽や映像、自然の音など癒される要素もたくさんありましたが、死についても深く考えさせられるすてきな作品でした」(20代・女性)
「人生や人との出会いの大切さを考える機会になる」(40代・女性)
「心が温かくなる映画。生と死。人とのつながり。誰も自分とは切り離せないことが、静かに流れるように描かれているよ」(30代・女性)

観客たちに「大事な人のことを思い出す、ハートウォーミングな映画」(50代・女性)と評価される『アイ・アム まきもと』。変わり者の男が巻き起こす、思いがけぬ奇跡をぜひ劇場で目の当たりにしてほしい。

構成・文/サンクレイオ翼

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