11打席ぶりの安打となる適時二塁打を放った仙台大・小笠原悠介
＜仙台六大学野球秋季リーグ：仙台大6－2東北学院大＞◇24日◇第4節・1回戦◇東北福祉大
秋連覇を狙う仙台大は開幕6連勝中だが、前節の東北工業大戦は3対1、5対2と苦戦しながらの勝利を強いられていた。東北学院大と対戦したこの日は2、3、6回にそれぞれ2得点。投手陣は先発・長久保滉成投手（4年＝弘前学院聖愛）が5回無失点と好投するなど0を連ね、最終回に2失点したものの逃げ切った。
仙台大は2回、1死一、三塁の場面で9番・小笠原悠介内野手（4年＝北海道栄）が放った二ゴロが野選を誘い、1点を先制する。さらに続く1番・川島優外野手（3年＝山村学園）がスクイズを決め、貴重な2点目を加えた。3回は坂口雅哉捕手（3年＝八王子）、小田倉啓介内野手（2年＝霞ヶ浦）に適時二塁打が飛び出し2得点。序盤から試合を優位に進めた。
先発・長久保は小雨が降る中、抜群の制球力で凡打の山を築く。5回に1死一、二塁と、この日初めて得点圏に走者を背負ったが、落ち着いたマウンド捌きで8、9番を打ち取った。5回2安打5奪三振無失点。エースらしい投球で相手に流れを渡さなかった。
6回には、今季打撃の調子が上がらずにいた小笠原のバットから、久々の快音が聞かれた。1死二塁の好機で、右中間方向への適時二塁打。開幕3戦目から森本吉謙監督が「打線の鍵」と位置付ける9番を任されるも、前節までの4試合で9打数1安打と苦戦し、ここ3試合は安打が出ず。11打席ぶりの一本は「今季の中で一番手応えがあった」という会心の当たりだった。
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前節終了後、普段から仲が良く、今季打撃好調の川島や中筋 大介捕手（4年＝旭川大高）らから、タイミングの取り方やバットの出し方についてのアドバイスを受けていた。チームを引っ張る主将だが、苦しい時は仲間の教えを請う。アドバイスを実践に移し、この日は森本監督に「朝の打撃練習の段階から今までにないくらい良かった」と言わしめるほどの打撃感覚を取り戻していた。今季は下級生主体の打線だが、「試合に出ている自分たちはプレーで責任を果たすだけ」と最上級生、主将としての自覚を持ち続けている。負けられない終盤戦は、経験豊富な4年生の存在が欠かせない。
投手陣は、6回は池田 亮太投手（2年＝千葉敬愛）、7、8回はジャクソン海投手（3年＝エビングボーイズ）と、左右の速球派がピンチを招きながらも無失点でしのぐ。9回は佐藤 亜蓮投手（4年＝由利工）が2死から連打と味方の失策で2点を失ったが、それ以上の反撃は許さなかった。
東北学院大は、4番手で登板し2回無失点に抑えた山田恵太投手（3年＝湯沢）ら2番手以降の投手が粘投し仙台大打線を抑えたが、序盤の失点が響き追いつくことはできなかった。2日後の2回戦に勝利し、優勝の望みをつなぎたい。
（取材＝川浪 康太郎）
