9回表に一挙7点を奪って勝負あったかに思われたが、その裏、逆に打ち込まれ、それまでなかった守備のミスもあり、同じ7点を返され、結果的には薄氷の勝利となった。
この展開も「十分起こり得たこと」と我那覇監督。選手10人中9人が1年生。練習試合の経験もほぼない。だからこそ「この鴨池で積める経験が何より大事」と考えている。
唯一の2年生・荻田正輝主将は「昨年の今頃は練習にも人がいなかった」と振り返る。上級生も同級生もいなかったので、引退した当時の3年生と4、5人で練習していた。それを思えば、1年生が入って夏、秋と続けて大会に出られて、校歌を歌えたのは何よりの「経験」だ。
荻田主将は「1年生が歌詞を覚えていなくて、ただ聞いていただけだったので、次はちゃんと歌えるようにしたい」と苦笑していた。
(取材=政 純一郎)