『ハウルの動く城』の「カカシのカブ」を演じたのは? (C)2004 Studio Ghibli・NDDTM

【画像】ジブリ最多出演俳優は主演作も多数!近年の代表作は?

多くの名優が出演するスタジオジブリ作品、最も出演回数が多いのは?

 スタジオジブリの作品では、本職の声優さんではなく、普段は映画やドラマ、舞台などで活躍する俳優さんがキャスティングされることが多いです。実力派ぞろいの俳優陣のなかで、最もジブリ作品に出演している俳優をご存じでしょうか。調べてみると、俳優としてだけでなく、バラエティ番組でも幅広く名演する、あの芸能人であることがわかりました。

 まずは、スタジオジブリ作品の常連メンバーを振り返りましょう。俳優としてだけでなく、歌手としても有名な上條恒彦さんは、『紅の豚』(1992年)のマンマユートボス役、『もののけ姫』(1997年)のゴンザ役、『千と千尋の神隠し』(2001年)の番台の「父役」の役を演じています。

 また、2014年に亡くなった名優・菅原文太さんは『千と千尋の神隠し』の窯爺役、『ゲド戦記』(2006年)の大賢人ハイタカ(ゲド)役として出演していました。ともに物語の主人公たちを励ます存在で、菅原文太さんのシブくてあたたかみのある声が魅力的です。

 その他、現在NHK連続テレビ小説『らんまん』で主演を務めている神木隆之介さんは、子役の頃からスタジオジブリ作品に出演していました。『千と千尋の神隠し』では湯婆婆の息子・坊役、続く『ハウルの動く城』(2004年)ではハウルの弟子・マルクル役、そして『借り暮らしのアリエッティ』(2010年)では、主人公であるアリエッティと心通わせる少年・翔を演じています。

 このように、スタジオジブリ作品の常連出演者にビックネームが並ぶなか、最も出演作品が多いのは、人気俳優・大泉洋さんでした。大泉さんは、数々の映画やドラマ、舞台への出演はもちろんのこと、バラエティ番組にも多く出演するなど、多彩な才能で知られています。

 そんな大泉洋さんは、『千と千尋の神隠し』では番台蛙役を、翌年の『猫の恩返し』(2002年)では国語教師役を演じていました。さらに『ハウルの動く城』ではカカシのカブ役、『思い出のマーニー』(2014年)では主人公・杏奈の主治医である山下医師役を演じるなど4作品に出演しています。

 さらに、『ハウルの動く城』では、大泉さんが所属する演劇ユニット・TEAM NACSの全5人のメンバーが出演しています。メンバーが演じたのは名前のない役ばかりなので、見返してメンバーが担当する声のキャラを見つけるのも楽しいかもしれません。

 大泉さんの役は幅広く、『ハウルの動く城』のカカシのカブは、実は魔法によってカカシに変えられた隣国の王子でした。一方で、『千と千尋の神隠し』の番台蛙は番台で薬湯の管理を行うカエルであり、千(千尋)に札を貸すのをしぶるなど意地悪な性格です。

 最も出演数が多く、さらに作品によって演じるキャラクターがガラリと変わるというこおtが、大泉さんの実力の高さを物語っているようです。2023年7月14日には、スタジオジブリの最新作『君たちはどう生きるか』が公開されます。物語も出演者もいまだ不明ですが、最新作では大泉さんの出番はあるのか、期待するファンも多いのではないでしょうか。