ルフィの兄・エースが渡した紙切れが後々のマリンフォード頂上戦争につながる? エースを立体化した「フィギュアーツZERO ONE PIECE ポートガス・D・エース -白ひげ海賊団2番隊隊長-」(BANDAI SPIRITS)

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「ビブルカード」の伏線はまだ残っている?

『ONE PIECE(ワンピース)』と言えば、あざやかな伏線をあげる読者も多いのではないでしょうか。初期エピソードと最新ネタが突然つながることもあり、衝撃を受けた読者も少なくないようです。最終章突入前に真実が明かされ、驚きの声があがった見事な伏線回収といえば、どのシーンを思い浮かべますか?

 まずは、ルフィが兄・エースから渡された、「謎の紙切れ」に関する伏線です。エースは「アラバスタ編」で初登場した際、ただの白い紙切れを渡して「その紙切れがおれとお前をまた引き合わせる」と伝えます。当時のルフィはよく分からないまま、麦わら帽子に挟んでおくのでした。

「謎の紙切れ」の正体は、「スリラーバーク編」で登場した女海賊ローラによって「ビブルカード」だと判明しています。別名「命の紙」とも呼ばれる「ビブルカード」は、爪や髪の毛などの体組織を材料とすることで、居場所や生死が分かる、かなり特殊な紙でした。

「ビブルカード」についての伏線で、特に読者から熱い支持を受けている場面が「ワノ国編」の過去を回想する「あるシーン」でした。実はルフィがエースからもらった「ビブルカード」は、友達のヤマトが渡していたものだったと明かされた回想シーンに「エモい」「鳥肌立った」などの声があがっていました。

 次は、「偉大なる航路(グランドライン)」入口の双子岬で出会った、傷だらけのクジラ・ラブーンに関するエピソードです。ラブーンが双子岬にとどまり続ける理由は、とある海賊団との約束を果たすためでした。その海賊団は「スリラーバーク編」で麦わらの一味に加入した、ブルックが生前所属していたルンバー海賊団だったことが判明します。

 ルンバー海賊団は航海中、他の海賊からの襲撃によって全滅してしまい、唯一、「ヨミヨミの実」の能力によって生き返ったのがブルックでした。ラブーンのストーリーとブルックがつながった瞬間は、衝撃を受けた読者も多かったことでしょう。

 最後は「ラフテル(最後の島)」に関する伏線です。双子岬で出会ったクロッカスは「ラフテル」について「グランドラインの最終地点であり、歴史上にもその島を確認したのは海賊王の一団だけだ」「伝説の島なのだ」と語っています。このシーンは作中で初めて『ONE PIECE』の最終地点らしき場所が公にされた場面でした。

 その後、「ワノ国編」の過去エピソードにて、「ラフテル」という名前はゴール・D・ロジャーが命名したことが発覚します。その島に到着したロジャーは涙が出るほど大笑いし、まだ名もない島に「Laugh Tale」(笑い話)と名付けたのでした。

 約800話以上にも及んだこの伏線回収は、実に衝撃的で鮮やかなものばかりでした。しかし実の名前が公表されただけで、笑い話と名付けられたその真意については、未だ謎に包まれています。

 また、「ビブルカード」に関してはもうひとつ、「ワノ国編」で敗北したビッグ・マム(シャーロット・リンリン)の安否についての伏線が残されています。「ワノ国編」終幕後は「ビブルカード」について触れられておらず、シャーロット家の長男・ペロスペローが持つビッグ・マムの「ビブルカード」の行方に注目が集まっているようです。

 ほかにも「ラフテル」については「なぜ涙が出るほど大笑いしたのか?」という謎が残されています。この謎はルフィたちが「ラフテル」に到着したとき、明らかになるのでしょうか。

※本文の一部を修正しました。(2023.6.17 17:35)