原因その5:エアフロメーターの不調

エアフロメーターは吸入空気量を測定する役割を担う部品です。

例えば昨今の多くの自動車に採用されている電子制御色インジェクションでは、測定された吸入空気量は電気信号としてECU(エンジンコントロールユニット)へ送られ、その他の電気信号情報と総合的に計算されたうえで燃料噴射量を決定し、フューエルインジェクターへ指示を出す構造です。

エアフロメーターにも種類があり、メジャリングプレート式、熱線式、カルマン渦式の3種類に分けられます。

エアフロメーターの不調の原因は?

エアフロメーター不調の原因はその種類によりけりですが、例えば熱線式エアフロメーターの場合、熱線の汚れが原因で空気量を正確に測定できないというケースがあります。もちろん、ただの汚れではなく何かしらの理由で破損する(している)こともあるでしょう。

対策としてはエアフロメーターのメンテナンスをすることです。汚れているだけなら壊さないように汚れを拭き取り、壊れていたら交換しましょう。

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原因その6:チャコールキャニスターとパージバルブの不調

ガソリン車の場合、チャコールキャニスターやパージバルブの不調もハンチングの原因として考える要因の1つです。

ガソリンは揮発性が高く燃料タンク内で気化しますが、その気化したガソリンは混合気と共に燃焼行程に使われるようになっています。気化したガソリンをインテークマニホールドへ送り出すために使われるのがチャコールキャニスターとパージバルブが利用されます。

チャコールキャニスターは気化したガソリンを活性炭を詰めた容器の中へ送るための経路と、インテークマニホールドへ送るための経路(配管)を持ち、後者の経路にあるのがパージバルブです。パージバルブが開閉することでその気化したガソリンがインテークマニホールドへ送り込まれます。

対策方法は両方とも新品部品へ交換すること

チャコールキャニスターの活性炭がパージバルブへ回り、パージバルブの根詰まりを起こすことがあります。この時、パージバルブだけで交換してもチャコールキャニスターがまた詰まりを起こす可能性があるので、チャコールキャニスターも同時に交換します。

原因その7:プラグコードやスパークプラグなどの不調

プラグコードおよびスパークプラグとは?

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プラグコードとスパークプラグはどちらも燃焼行程のうち「燃焼」の過程に必要なパーツです。スパークプラグはピストン運動によって圧縮された混合気に点火する役割を、そしてプラグコードはスパークプラグに電流を供給する役割を果たします。

しかし、これらはどちらも消耗品で、適切に機能していないとハンチングの原因になることがあります。ハンチングが起きていないにせよいつかは交換しなければならない部品ですので、気になった時や中古車を購入した際などにはまとめてリフレッシュするのがおすすめです。

スパークプラグの確認やプラグコードテスターを使う

これらの対策としては、装着されているスパークプラグを取り外してその消耗量を確かめたり、プラグコードテスターを使用してプラグコードの通電を確認すると良いでしょう。

スパークプラグの交換時期はいつ?故障したときの症状は?

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ハンチングを自分で修理することは可能?

これまで説明したようにハンチングの原因は多岐に及ぶため、自分で修理するのに難易度が低いものがあれば、逆に難易度の高い(揃える工具や作業の手間がかかる)ものもあります。難易度も車種によって難易度が変化する場合も。

しかし、車両をジャッキアップせずとも着手できる部品が多いので、自分でやってみる価値はあるとも考えられます。その際には一度サービスマニュアルで交換時の手順、特にECU絡みでリセット(再設定)が必要なところがないかどうか確かめましょう(スロットル・バルブは必要なケースがほとんど)。

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