違法賭博胴元に送金したとして、銀行詐欺容疑で米連邦検察から訴追された水原一平容疑者。有罪となれば、最大禁錮30年が予想されるが、意外なことに「3~5年の懲役刑で保護観察付きの執行猶予」となり、収監されない可能性が出てきた。
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米国の出版エージェントによると、水原容疑者はこのような事態を覚悟し、年初から『Ohtani’s interpreter=大谷の通訳者』の題名で、違法スポーツ賭博の回顧録を書き溜めていたという。
水原容疑者が依頼したマイケル・フリードマン弁護士は、ロサンゼルスでトップ5に入る実績を誇る。元連邦検察官の〝ヤメ検〟で、こうした刑事事件にめっぽう強い、やり手だと評判だ。
24億5000万円の弁済で心証がよくなる
「おそらく、水原容疑者は早い時期から、フリードマン氏に相談していたのでしょう。授かった法廷戦術は二つ。一つは司法取引で罪を告白し、捜査に全面協力する。もう一つは、違法賭博とギャンブル依存症の恐怖体験を赤裸々につづって本と映画で独占契約を結び、その収益を大谷が窃盗と訴える24億5000万円の弁済に充てる。そうすれば、陪審員と裁判官の心証がよくなる。有罪になっても懲役5年までなら、執行猶予を勝ち取れる。何より、本も映画も公共の利益に資する内容のため、司法当局も反対できない」(地元紙記者)
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入手した『Ohtani’s interpreter』の筋書きを、ざっくりと紹介すると、ストーリーは二重構造となっている。
ギャング組織を追うFBI(連邦捜査局)と、彼らのマネーロンダリングを追及するIRS(内国歳入庁)が極秘捜査を続ける。
そんな中、違法スポーツ賭博の胴元と顧客の銀行送金の履歴からMLBスター・大谷翔平名義の口座が見つかり、MLBの〝黒い霧〟疑惑に展開する。
だが、大山鳴動して鼠一匹。大谷の専属通訳だった水原容疑者が、大谷の口座に不法アクセスして送金していたことが分かり、お縄に。
しかし、ここでドラマは終わらない。クライマックスは、米国で人気のリーガルドラマ(法廷劇)仕立てで、まさかの大逆転…といった内容だ。
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米国の裁判では、有罪か無罪かを判断するのは裁判官ではなく、市民から選ばれた陪審員(6~12人)。評決は全員一致が求められるため、1人でも同意しないと被告を有罪にできない。そして無罪になると検察官には上訴権がなく控訴できない。