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眼は進化に関して決定的な役割をし、ヒトの視覚も、長い生物の進化の末の発展形である

ゴールドライフオンライン

本記事は、佐藤良治氏の書籍『操作から会話へ』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。

第1章 ヒト生体の情報処理

3 受容器官

① 視覚 視覚の歴史

一方で、光あふれた昼間、地表での生存競争を避けた生物があった。光は他のものによって遮られる。また、夜には光がなくなる。地表を避けた生物は、別の感覚を伸ばす必要があった。化学物質である臭いは風や水流に左右されるが、昼夜を問わず、どんな隙間にも入り込む。

2.5億年から6,550万年前頃、中生代の恐竜の全盛期、ヒトの先祖である哺乳類は、恐竜から逃げた。哺乳類は、夜に活動し、光のないところで嗅覚を発達させて、生き延びた。

魚類、両生類、爬虫類、鳥類は四色視できるが、哺乳類は視覚を二色視に退化させた。

やがて、恐竜がいなくなり、類人猿が森から草原に降りてきた。そのころ、ヒトの先祖である狭鼻猿類は、それまでの赤・青の二色視でなく、赤・青・緑の三色視ができるように視覚を再生させ、優位に立った。そして400万年前、アウストラロピテクスの直立二足歩行へ続く。

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このように、生物の歴史の中で、眼は進化に関して決定的な役割をした。ヒトの視覚も、長い生物の進化の末の発展形である。

ところで、コンピュータやロボットは、ヒトが選別するという環境で、淘汰されて発展していく。道具が生物の仕組みに倣い、眼を持ち環境から情報を収集するということは、将来から見て決定的なことになっていたとしてもおかしくない。

ヒトの視覚は高性能

ヒトの視覚の高性能の仕組みを見てみる。光刺激を瞬時に処理するため、ヒトの視覚と脳神経伝達系は、情報圧縮と並列処理を活用している。

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ヒトの視覚は、認知レベルでも効率化の仕組みを持っている。

 

こういった効率化が、ヒトの視覚の高度な機能の裏で働いている。

視線は素早い
 

眼球は、直径24mmから25mmの球体である。それは、眼窩(がんか)の中で、脂肪に囲まれて、3対6種類の筋肉で支えられている。そして、上下、左右、視軸回りの回転運動を行う[福田忠彦,1995]。

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