クラッチの寿命と交換時期・費用

クラッチの寿命

クラッチディスク
©ljiljaz/stock.adobe.com

クラッチの寿命は、車種の違いと運転の仕方、走る道路の状況で大きく異なってきます。大衆車よりスポーツ車の方がクラッチの寿命は短い傾向はありますが、これも乗り方で大きく変わってきます。

マニュアル車を運転するとき、半クラッチをどう使うのかが大きなポイントとなります。上手に半クラッチを使って運転すれば、スムーズに加速できますし、車への衝撃も軽くなり、寿命が延びます。停止が多い都市部ばかり走るのと、高速ばかり走るのとでは、同じ運転技術でもってしても、高速ばかり走る方がクラッチの寿命は長くなります。

あくまで目安とはなりますが、国産車でのクラッチ交換までの走行距離は、5万km~8万kmとなるでしょう。中には、4万kmに満たないのにクラッチが滑り出すケース、10万km超えても未交換というケースがあります。

自分でできるバッテリーの交換方法と寿命・交換時期の見きわめ方|サイズや規格はどこでわかる?

クラッチの交換費用

費用
©tatsushi/stock.adobe.com

クラッチの交換費用は、車種によって違いが出る他、どこで交換修理してもらうのかの違いで金額に差が出てきます。国産車の場合、部品代はどこで修理しても大差は出ない傾向にありますが、工賃はディーラーより民間整備工場の方が安い傾向で、都市より地方の方が安いといった傾向があります。

あくまで目安とはなりますが、クラッチ交換の費用の目安を一覧表にまとめてみましたので、参考になさってください。

クラッチ交換費用の目安

車種 交換費用の目安
軽自動車 50,000~80,000円
国産1,500cc以下の小型自動車 50,000~85,000円
国産1,500cc~2,000ccの小型自動車 75,000~135,000 円
国産2,000cc以上の普通自動車 100,000~200,000円
輸入車1,500cc~2,000ccの小型自動車 150,000~250,000円
輸入車2,000cc~3,000ccの普通自動車 170,000~400,000円

クラッチ交換費用の傾向として以下の点が挙げられます。

  • FF車はFR車より1~2割高くなる
  • 4WDは1~2割高くなる
  • FFベースの4WD車はさらに1~2割高くなる
  • 輸入車は国産車の倍以上高くなることがある

あくまで目安として参考にしてみてください。

ブレーキマスターシリンダーの点検・オーバーホール方法|交換時期や費用は?

(広告の後にも続きます)

クラッチが滑る?「クラッチ滑り」とは

クラッチペダル
©noon@photo/stock.adobe.com

クラッチディスクが磨耗し寿命となると、クラッチペダルを奥まで踏み込んでも、半クラッチの状態のままとなってしまいます。この状態では、アクセルを踏んでエンジンの回転を上げても、クラッチが文字通り滑るだけで、タイヤに回転が伝わらず、スピードが出なくなります。

クラッチ滑りは、徐々に症状が進んでいきます。いつもよりクラッチの踏み込みが深くなるなどが、クラッチ滑りの前兆の1つです。

完全にクラッチが滑ると、クラッチが切れた状態と同じになりますので、車は進むことができなくなります。

クラッチ滑りとはどんな症状?クラッチが滑る原因とその対策を解説