アゲトラはアンバランスなカッコよさが人気の要因

ダイハツ ハイゼット トラック
画像はダイハツ ハイゼット トラック

いま、第二次「アゲトラ」ブームの波が来ています。アゲトラとは、リフトアップされた軽トラックのことで、そのカスタムメニューの総称にもなっています。

言わずもがな、軽トラックは日本が世界に誇るカテゴリー。自営業や農家が手軽に買える実用車として1960年代に誕生し、日本の産業をずっと支えてきました。排気量がアップされた軽トラックがアジア地域に輸出されている他、昨今は北米で軽トラックの価値観が見直されており、並行輸入などで購入するユーザーが増えているようです。

そんな軽トラックをリフトアップするカスタムが世に出始めたのは、2000年代後半から。いわゆる四駆ショップが、オフロード4WDカスタムの延長線上で始めたものでした。その後、多くのカスタムショップが市場に参入して、2010年代には第一次アゲトラブームとなります。

リフトアップした車体には、大きめのオフロードタイヤが履かされ、荷台にはプックアップトラックのロールバーを彷彿させるケージを取り付けるというのが定番のメニューであり、それは第二次アゲトラブームでも踏襲されています。

アゲトラの魅力は、ゴツかわいさ。軽トラックが持つ本来の無骨さをリフトアップやオフロードタイヤの装着でさらに増幅させて、「見た目はかわいいけどゴツい」というアンバランスさやスタイリッシュさが人気を博しています。

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どうやって軽トラをリフトアップするの?

車のサスペンション
©vladimircaribb/stock.adobe.com

軽トラックをリフトアップするには、いくつかの方法があります。最も手軽なのは、リフトアップスペーサーやブロックを使う方法(ボディリフト)です。 フロントはダンパーの上にスペーサーを、リアはコイルスプリングと車軸(ホーシング)の間にブロックを挿入。入れたスペーサーとブロックの分だけ車高が上がるという仕組みです。

しかし周知の通り、これはノーマルサスペンションままでボディだけを“アゲ底”するので、サスペンションの性能アップまでは望めません。あくまでも、見た目の変化を楽しむ方法です。

二番目の方法は、フロントにはロングコイルスプリング、リアはブロックを入れるというハイブリッドです。これだとフロントのスプリングの自由長が長くなるので、リフトアップできるだけでなく、サスペンションのトラベル量増加が望めます。

三番目は、サスペンションをジムニーなど別の車種のものに交換した上で、リフトアップサスペンションを入れるという手法です。大がかりな作業が必要な上に、コストもかかります。その代わり、本格的な悪路走破性を得ることができて、見た目の迫力も大幅にアップできます。

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