牽引フック、使用頻度は少なくとも必携品

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使う機会はめったになくとも、愛車に必ず備えておかなければならないのが『牽引フック(トーイングフックとも)』です。

牽引フックはその名の通り、自車、他車を牽く時に使うフック。自車が故障で走行不能になった時や、雪道などでスタックした時くらいしか使いませんが、いざという時にないと困る装備です。牽引する時は、ここに牽引ロープのカギ型フックを掛けるか、Uシャックルによってロープを接続して使います。

牽引フックにはいくつかタイプがあって、一般的にはフロントはアイボルトをねじ込み、リアはフレームに直付け溶接されています(リアもアイボルトの場合も)。しかし、車種によっては陸送時に車体を固定するための「タイダウンフック」しか付いていないこともあります。

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アフター品を取り付ける場合はサイズや仕様に注意

事故車
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タイダウンフックは、一般道でゆっくりと牽引するのは差し支えありませんが、深雪、オフロード、サーキットのグラベルなどで強い力をかけてしまうと、破損したり曲がったりすることがあります。タイダウンフックしか付いていない車両には実用性の点から、後付けの牽引フックを付けた方がいい場合もあります。

アフターマーケットの牽引フックを取り付ける前に、いくつか知っておきたいことがあります。まず、どんなものでも愛車に取り付けていいというわけでありません。

道路交通法上から言えば、「鋭い突起物でなく、リベットや溶接で取り付けない」ことが前提となります。また「バンパーよりも全長+3cm、全幅+2cm、全高±4cm以内に収まること」というサイズの規定もあります。取り付け位置は、最初から開いているネジ穴を利用するため、実質的には全長が3cm以上を超えないものということになります。