燃費のいい軽自動車ランキングTOP10

燃費のいい軽自動車の判断基準や選び方を取り上げて解説した段階で、WLTCモード燃費で上位10台にランクインしているモデルを解説します。

なお、以下の基準を設けてランキングを紹介しています。

  • 他メーカーへOEM供給している車種は同一のモデルとしてカウント(文中で紹介)
  • 同一モデル内でWLTCモード燃費の数値が最も優れているグレードを取り上げている

第10位:ダイハツ タント(21.9km/L)

ダイハツ タント(2022年)

第10位となったのはダイハツ「タント」です。2003年に初代が登場した段階では“スーパーハイトワゴン”の先駆けとして一躍人気車種となりました。

2019年に登場した4代目・現行モデルのWLTCモード燃費、グレード「カスタムX」の21.9km/Lが最高数値となっています。ロングストロークのNAエンジン仕様で、最高出力は52馬力です。

車両重量は920kgとなり、スーパーハイトワゴンならではの重さとなりますが、WLTCモードで20km/Lを超えている時点で及第点と考えるべきでしょう。

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第9位:スズキ スペーシア(22.2km/L)

スズキ スペーシア(2022年)

第9位となったのはスズキ「スペーシア」です。2006年に登場したスーパーハイトワゴンタイプ軽自動車「パレット」の後継車種であり、2013年の初代、2018年の2代目と受け継がれています。

2018年に登場した2代目・現行モデルのWLTCモード燃費をチェックしてみると、グレード「HYBRID G」の22.2km/Lが最高数値となっています。NAエンジンにマイルドハイブリッドシステムを追加したパッケージングで、エンジン単体の最高出力は52馬力です。

車両重量は850kg。同じくNAエンジンがベースとなっているタントと比較して70kgも車両重量が軽く、WLTCモード燃費で僅かながら勝っています。

なお、マツダ「フレアワゴン」はスペーシアのOEM車種となり、グレード「HYBRID XG」で同じくWLTCモード燃費が22.2km/Lを記録しているのも補足すべきポイントです。

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第8位:ダイハツ ミラトコット(22.6km/L)

ダイハツ ミラトコット(2018年)

第8位となったのはダイハツ「ミラトコット」です。かつてダイハツのラインナップに存在していた「ミラココア」に代わるセダンタイプ軽自動車となり、2018年に登場しています。

2018年に登場した現行モデルのWLTCモード燃費を確認すると、2WD車全グレードにて22.6km/Lをマークしています。オーソドックスなNAエンジンを搭載しており、最高出力は52馬力です。

車両重量は720kgで、セダンタイプでは及第点の軽さとなっています。

第7位:ホンダ N-WGN(23.2km/L)

ホンダ N-WGN(2022年)

第7位となったのはホンダ「N-WGN」。ホンダ「N」シリーズではトールワゴンジャンルに属する車種です。

2020年に登場した2代目・現行モデルのWLTCモード燃費は、グレード「G」の23.2km/Lが最高数値となります。高回転型のNAエンジン仕様で、最高出力は58馬力とパワフルな点は特筆すべきポイントです。

車両重量は850kgと若干重めなものの、ホンダの車種ならではのエンジンパワーに長けたエンジン、CVTとのマッチングのよさで低燃費を実現しています。

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第5位:スズキ ハスラー(25.0km/L)

スズキ ハスラー(2022年)

第5位となったのは2車種あります。そのうち1台がスズキ「ハスラー」です。普通乗用車でも流行している「クロスオーバーSUV」の要素を盛り込んだトールワゴンとなります。

2019年に登場した2代目・現行モデルのWLTCモード燃費をチェックしてみると、グレード「HYBRID G」の2WD・CVTトランスミッション仕様の25.0km/Lが最高数値です。NAエンジンにマイルドハイブリッドシステムを組み合わせたパッケージングで、最高出力は49馬力となります。

車両重量は820kg。スズキの車種に共通する車両重量の軽さが光ります。また、マツダ「フレア クロスオーバー」はハスラーのOEM車種。グレード「HYBRID XG」の2WD・CVTトランスミッション仕様で25.0km/LのWLTCモード燃費をマークしています。

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第5位:ダイハツ ミライース(25.0km/L)

ダイハツ ミライース(2017年)

第5位にランクインした2台目の車種はダイハツ「ミライース」です。2011年に初代が登場した際は“第3のエコカー”とのキャッチコピーで、当時の情勢で重要とされていた燃費性能に優れるセダンタイプ軽自動車でした。

2017年に登場した2代目・現行モデルのWLTCモード燃費を確認してみると、2WD仕様の全グレードでマークしている25.0km/Lが最高数値です。ロングストロークタイプのシンプルな構成のNAエンジンが搭載されており、最高出力は49馬力です。

車両重量はグレードごとに異なり、650kgもしくは670kgとなっています。これらの数値は、現行モデルの軽自動車では1番に軽い部類です。

スバル「プレオ プラス」およびトヨタ「ピクシス エポック」はミライースのOEM車種にあたり、ともに2WD仕様の全グレードで25.0km/LのWLTCモード燃費をマークしています。

第4位:スズキ ワゴンRスマイル(25.1km/L)

スズキ ワゴンRスマイル(2021年)

第4位にランクインしたのはスズキ「ワゴンRスマイル」です。2021年に登場した、スライドドア付きながら全高を低く抑えているトールワゴンタイプの車種となります。

WLTCモード燃費をチェックしてみると、グレード「HYBRID X」および「HYBRID S」の25.1km/Lが最高数値となっています。NAエンジンにマイルドハイブリッドシステムが組み合わされており、最高出力は49馬力です。

気になる車両重量は860kgおよび870kg。スライドドア付きの車種であるためハンデとなりがちですが、マイルドハイブリッドシステムの搭載でカバーしています。

第3位:スズキ ワゴンR(25.2km/L)

スズキ ワゴンR(カスタムZ、2022年)

第3位となったのはスズキ「ワゴンR」です。1993年の初代登場で、当時セダンタイプが主流だった軽自動車に“トールワゴン”ブームを巻き起こした車種となります。

2017年に登場した6代目・現行モデルのWLTCモード燃費を見てみると、グレード「HYBRID FX-S」およびカスタムZ「HYBRID ZX」の2WDモデルで記録した25.2km/Lが最高数値です。NAエンジンにマイルドハイブリッドシステムを組み合わせたパッケージングで、最高出力は49馬力です。

注目の車両重量は770kgもしくは790kgと、トールワゴンタイプでは屈指の軽さが魅力。

マツダ「フレア」はワゴンRのOEM車種にあたり、グレード「HYBRID XG」で同じく25.2km/LのWLTCモード燃費を実現しています。

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第2位:スズキ アルトラパン(26.2km/L)

スズキ アルトラパン(2022年)

第2位となったのはスズキ「アルトラパン」です。

2002年に初代が登場して以降、ウサギをモチーフとしたデザインを車体随所に施しており、かわいい軽自動車としても話題に上りました。2022年には新たなバリエーションとしてレトロな印象を醸し出す「ラパンLC」が追加されています。

2015年に登場した4代目・現行モデルのWLTCモード燃費をチェックしてみると、2WD仕様の全グレード(アルトラパンおよびラパンLCで共通)の26.2km/Lが最高数値です。“エネチャージ”と呼ばれる燃料カット機構が備わったNAエンジン仕様で、最高出力は52馬力です。

車両重量は680kgと軽量な部類に入り、ハイブリッドシステムなどがついていない車種ながら総合ランキングで2位に食い込んでいます。

第1位:スズキ アルト(27.7km/L)

スズキ アルト(2021年)

第1位となったのはスズキ「アルト」です。1979年の初代登場時には、車両本体価格が49万円というお手頃プライスで軽自動車が世間へ普及するのに貢献したモデルとなりました。

2021年に登場した9代目・現行モデルのWLTCモード燃費をチェックしてみると、グレード「HYBRID S」および「HYBRID X」の27.7km/Lをマークしています。NAエンジンにマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた仕様で、最高出力は49馬力です。

車両重量は710kgと、2位に入ったアルトラパンと比較して30kgも重い条件ですが、9代目で初採用となったマイルドハイブリッドシステムの効果を発揮。堂々の27㎞/Lオーバーを叩き出しています。

なお、マツダ「キャロル」はアルトのOEM車種です。グレード「HYBRID GS」および「HYBRID GX」でWLTCモード燃費、27.7km/Lをマークしています。

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燃費のいい軽自動車の選び方

@tong2530/stock.adobe.com

この項目では、燃費のいい軽自動車の選び方として、3つのポイントを詳しく取り上げて解説します。

せっかく新車で軽自動車を購入するなら、少しでも燃費性能に優れた車種を選ぶのが後々乗り続ける際もメリットとなるでしょう。ぜひ、以下の3つのポイントに注目して、軽自動車選びを進めてみてください。

ボディタイプ

1つ目が「ボディタイプ」です。

特に、軽自動車で燃費性能を求めるなら、「セダン」もしくは「トールワゴン」のいずれかがおすすめのボディタイプとなるでしょう。上記の「燃費のいい軽自動車ランキングTOP10」にて紹介する車種をチェックしても、上記2つのボディタイプの車種がランクインしています。

普通乗用車にも負けない車内の居住性を獲得するなら、近年流行している「スーパーハイトワゴン」も実用性では引けを取りません。しかし、車高が引き上げられるため機動性に見劣りする弱点があります。

ボディ形状によっても、若干ではありますが走行中の空気抵抗が絡んでくるなどで燃費性能に影響を与えます。そう考えると、車高が低く抑えられているセダンタイプ、もしくはスーパーハイトワゴンより車高が抑えられているトールワゴンがおすすめでしょう。

車両重量の軽さ

2つ目が「車両重量の軽さ」です。

軽自動車のセールスポイントであるのが、車両重量の軽さ。車両自体のみでの重量でも普通乗用車ではコンパクトカージャンルでも1,000kg以上がデフォルトとなっています。一方で、軽自動車では600kg程度からとなっており、排気量の小さいエンジンながら普通乗用車にも匹敵する走行性能を発揮します。

車両重量が軽く、1人もしくは2人程度の乗車人数であれば、コンパクトカーやハイブリッドシステムを搭載した普通乗用車にも勝るほどの燃費性能を発揮します。

ターボチャージャー&マイルドハイブリッドシステムの有無

3つ目が「ターボチャージャー&マイルドハイブリッドシステムの有無」です。

「燃費性能を重視するなら、NA(自然吸気)エンジンがよいのでは?」とお考えかもしれませんが、山坂道や高速道路を走行する際にパワー不足が仇となり、かえって燃費が伸びない傾向にあるようです。

そのような不満を解消したいなら、ターボチャージャーを装着していたり、マイルドハイブリッドシステムを搭載したりしている車種を選ぶとよいでしょう。

ターボチャージャーの装着によって、軽自動車の自主規制値である64馬力上限までエンジンパワーを引き上げつつも、高速道路や山坂道での負荷が軽くなりNAエンジン採用車より燃費が伸びる傾向にあります。

また、マイルドハイブリッドシステムを搭載している車種は、スズキもしくは日産/三菱の一部ラインナップに存在します。これらの車種は、ブレーキ減速時に発生するエネルギーを走行用エネルギーへ変換して、車両の発進加速時にエンジンのアシストをしてくれるのが強みです。

NAエンジン単体の車種と比べると、車両本体価格がアップするデメリットがありますが、長く乗り続ける予定なら、ターボチャージャーやマイルドハイブリッドシステムを取り入れている車種も検討すべきでしょう。

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