圏央道「八王子JCT」なぜ混む? “車線絞り”やめて5年 十字渋滞の原因は

中央道と圏央道が交わる八王子JCTで、休日を中心に圏央道の混雑が激化。2017年には改良工事も行われた圏央道側ですが、なぜ詰まるのでしょうか。

中央道だけじゃない、圏央道も渋滞

「案の定八王子JCTで大渋滞」

「八王子JCT辺りの渋滞がヤバすぎてずっと下道案内させられてる」

 2022年10月8日(土)や15日(土)に、SNSでこのようなツイートが見られました。中央道と圏央道が交わる八王子JCTの渋滞に悲鳴が上がっているのです。山梨方面へ向かうクルマが増える土曜の午前などを中心に、八王子JCTから圏央道の内回り・外回り双方に渋滞が延びる傾向があります。

 実は八王子JCT前後の圏央道は、2017年に改良工事が実施されています。

 かつてはJCTの分岐手前で圏央道本線が2車線から1車線に絞られ、この車線減少部で渋滞が発生していました。これは、中央道へ向かうクルマと圏央道本線を直進するクルマが交錯しないよう、その手前段階で流れをスムーズにする目的でしたが、圏央道が延伸するにつれ交通量が増えたため、圏央道本線も2車線とされました。

 以降、ふだんの八王子JCTはおおむねスムーズに走れます。しかし、週末の午前中を中心に、前出したような激しい渋滞が発生することがあるのです。

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根本原因は「小仏」の先

 NEXCO中日本八王子支社によると、圏央道の渋滞は、中央道下り線の渋滞が影響している可能性があるといいます。中央道の下り線も、土曜の午前などに激しく混雑し、山梨方面から東京23区まで50km近い渋滞が見られる場合もあるそう。

 この混雑する中央道へ、圏央道から山梨方面へ向かうクルマがスムーズに合流できず、圏央道本線の双方向へ渋滞が延びる場合があるというわけです。

 では、その中央道下り線における渋滞の根本原因はどこかというと、八王子JCTから約10km西側の「相模湖IC付近」であることがわかっています。下り線はこの付近で上り坂になるため速度が低下し、後続はクルマが集中しているため、激しい渋滞に陥っています。

 この対策として現在、下りの相模湖出口車線を東京側へ約2km延長し、車線数を増やす(付加車線)ことでピンポイントに交通容量を増大させる工事が行われています。

 これによって中央道だけでなく、八王子JCTから延びる圏央道の混雑緩和にもつながるか、注目です。