サヨリという魚をみなさんは知っていますか??


出典:写真AC

サヨリ(細魚・針魚・鱵)はダツ目サヨリ科の魚ですが、小魚を主食にする獰猛なフィッシュイーターのダツと違って、動物性プランクトンが主食のどっちかというと草食系の魚です。堤防や釣り公園からのウキ釣りやちょい投げ釣りで釣れる、最近では人気のターゲット。引きが楽しめることはもちろん、上品なその身は食べてもひじょうに美味しいお魚なのです。

そんなサヨリについて、意外と知らないサヨリの秘密も含めて、ぜひ紹介させていただきます!

「海の貴婦人」サヨリの意外な真実!?

夏の間によく見かけるサヨリの幼魚は、長さや太さがエンピツぐらいの大きさなので「エンピツサヨリ」と呼ばれています。これが秋口になるとグンと成長して20cmを超える大きさになり、群れになって水面を気持ちよく泳ぐ姿を見かけるようになります。堤防や釣り公園からも目視で確認できるほどです。
ちょうどこの時期からサヨリ釣りのシーズンが始まり、サヨリ好きな釣り人をサヨリストと呼ぶこともあるそうです。夏の終わりから冬の始まりまでがベストシーズンになります。



少し話しがそれますが、サヨリという魚は素晴らしく美しい姿や下顎の先端が紅をさしたように赤いことから「海の貴婦人」とも呼ばれているそうです。
しかしながら、お腹を開くとびっくり!! 外見はとてもキレイな魚ですが、下ごしらえで腹を開きワタを取り出すと、お腹の中に真っ黒い膜が張り付いています。そこから、「外見と違い、実は腹黒いやつ」という例えに使われるようになり、昔は腹黒い人のことを「サヨリのような人」と表現したそうです。私は腹黒いと言われないように頑張っていますよ(笑)。

(広告の後にも続きます)

コツをつかめば何度も回遊してくる!?
サヨリはファミリーでも楽しめる釣りターゲット

お次は、美しく腹黒い(?)サヨリの釣り方を紹介させていただきましょう。

まず準備する物としては、延べ竿やチヌ竿、磯竿などのできるだけ長い竿。アタリや変化を感じ取りやすい感度に優れた竿が釣りやすくオススメです。ただし、堤防や釣り公園の護岸から離れた場所を回遊している場合があるので、遠投することができる竿を選ぶのが無難です。遠投できる竿と、それに見合ったリールを選んでいただけたらと思います。
そしてサヨリ釣りに使うエサは、ツケエ(ハリに付けるエサ、オキアミやアミエビなど)とコマセ(海に撒いたり、仕掛のカゴに入れて魚をおびき寄せるエサ)が必要になります。サヨリは口が小さくハリも小さめですので、オススメはSサイズくらいのできるだけ小さいツケエを付けることと、コマセに少量の米ぬかを混ぜること。コマセに米ぬかを混ぜることで海面でコマセが長時間滞留するため、集魚効果が高くなりますよ。



上手なコマセの撒き方は、サヨリに「もうちょっとエサを食べたい…」と思わせるくらいの量をちびちびと撒くこと。早く魚を寄せようと、絶え間なくコマセを撒くと確かに魚の寄りはよいのですが、そのように一度にたくさん撒いて強引に寄せた魚は、何かあるとすぐに散ってしまいます。ですので、集めた群れを逃さないようにエサを撒き、コンスタントに釣ることが一番のポイントです。
とはいえ、たとえ散ってしまった群れも、一度集まれば何度も回遊してきますので、チャンスは何度でもあります。それを釣り上げられるかは釣り人の腕次第! サヨリはファミリーフィッシングで楽しみやすい、たくさん釣れる魚ですので、ぜひ釣りを楽しんでもらえたらと思います。