キザキザ歯剥き出しで獰猛な顔立ちの魚・エソは、日本近海でよく釣れることで知られています。
かまぼこなどの原材料として使われているので、刺身などで食べた経験はなくても、知らず知らずのうちに口に入れている人は少なくないでしょう。
ここでは、エソの特徴や釣り方・食べ方について、詳しくご紹介します。
エソってどんな魚なの?
エソとは、ヒメ目エソ科の海水魚のことで、体長40cm前後にまで成長します。
水深100mほどのエリアに広く生息していて、船から釣り上げることもありますし、防波堤からのアプローチでルアーに掛かることもあります。
マエソやワニエソといった種類がありますが、ここではエソで統一して表現します。
エソは夜行性で、昼間は砂地に潜っているといわれています。
しかしながら実際のところは、昼間でもバンバン食い付いてきます。
かまぼこの原材料を確保する仕事をしている漁師さんの和船に、数時間乗せてもらった経験がありますが、昼間に海に出ました。
潜行板にラインを結んで、ビニール製のタコベイトにフックを連ねてトローリングすると、沈んだはずの潜行板が浮いて水面に現われます。
これはエソが掛かった証しで、急いで回収してエソをフックから外し、再度潜行板とタコベイトを投入するのです。
和船の船底が、あっという間にエソだらけになってしまいました。
エソの歯は鋭く、何十にも重なって並んでいるように見えます。
これに噛まれたら、小魚はもちろん人の指や手でも大ケガを負うことに。
取り扱いにはじゅうぶん注意して、もし掛かったらランディングネットやフィッシュグリップを活用するようにしましょう。
ショアからのエソの釣り方、至ってシンプルです。
イワシやアジ・サバが群れているところを見つけて、その近くへメタルジグや鉄板系バイブレーションルアーを投入してください。
やや早めにリトリーブしたほうが、エソの素早い泳ぎに同調するかもしれません。
キャストするメタルジグやルアーは、ボトム付近から中層を中心に泳がせるようにしましょう。
鋭い歯によって激しく擦られるので、せっかく美しく塗られているカラーは、どんどん剥がされていきます。
傷んでしまってもかまわないメタルジグやルアーをラインに結ぶほうがいいかもしれません。
ラインは太目のほうが破断されにくいので、ショックリーダーラインには太いものを選びましょう。
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エソの産卵時期は3月から!
エソの産卵は、3月ぐらいから秋の初めにかけておこなわれます。
食べて美味しい旬は、夏から冬にかけてでしょうか。
あまり市場では見かけませんし、売られていたとしても比較的安値です。
その理由は、小骨が多いこと。
さばいてみると分かりますが、全身細かな骨で覆われていて、ところどころに厚めで鋭く尖った骨も混じるので、刺身で食べるのは至難の業でしょう。
さばくのが大変ですが、チャレンジしてみるのも面白いかもしれません。
独特の脂がのっている身で、かなり美味しく食感も素晴らしいものです。
骨抜き器をそばに置いて、上手く活用しながらさばくようにしてください。