ヌタウナギという名前を初めて耳にしたのは、西武新宿線の新宿駅で降りて少し歩いた新大久保にある、韓国料理店の中でした。
高級食材らしいのですが、ブツ切りで出てきた姿は、生のホルモンそのもの。
ウナギには見えないし、ちょっとビクビクしながら網焼きにして食べると・・・コリコリしてバツグンの食感&美味しい味に驚きました。
ここでは、ヌタウナギの特徴や食べ方・釣り方についてご紹介します。
ヌタウナギってどんな生き物なの?
ヌタウナギとは、ヌタウナギ科の無顎類に属する海水生物のことで、厳密には魚ではなく魚に似た生き物と認識してください。
名前にウナギと付いていますが、浜松にいるアレではなく、無顎類のヤツメウナギに近いとされています。
特徴としては、細長いフォルムをしていることが挙げられます。
それから体表に点々と小さな突起が並んでいて、そこからドロドロとした粘液を大量に分泌します。
この粘液、あまりにもネバネバしているので、持ち帰って自宅でさばくと、キッチンの排水溝を詰まらせてしまう可能性があります。
釣れたらその場で頭を落とし、身体全体に覆われている皮を剥いてください。
そうすると、点々と並んでいる突起も一緒に取れるので、粘液の分泌を抑えることができます。
皮が剥けたらお腹の部分をカット、内臓を取り出してしまえばOKです。
ヌタウナギの生息域は、日本の本州エリアの真ん中から南方面と、朝鮮半島の南部エリアに分布しています。
水深の浅い海に棲んでいるのも特徴的で、砂泥底なら防波堤の際でも棲み付いていることがあります。
ヌタウナギは無顎類という名称の通り、アゴを持っていません。
ガシガシと噛み付いて捕食する感じではなく、腐肉を主に食べています。
それ以外には、エビやカニなどの甲殻類や、ゴカイ・アオイソメなどの多毛類なども口にします。
ヌタウナギの粘液には、ムチンと呼ばれる成分が含まれています。
その他微細な繊維質が含まれていて、粘液が放出されたタイミングでその繊維質が海水を取り込み、粘液を発生させる仕組みになっています。
ネバネバ・ドロドロ状態の粘液は、フィッシュイーターのエラを詰まらせてしまう効果があり、自分を攻撃してきたら粘液を利用して逃げることができます。
もし漁で網にかかると、網そのものが粘液でベトベトになってしまいますから、漁師さんにとっては厄介者となっているようです。
ただし韓国では高級な食材として扱われているので、厄介者ではなく食卓を彩る魚として重宝されています。
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ヌタウナギを釣り上げている動画はこちら