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少年忍者、初の単独アリーナで放つ“Shining Star”としての輝き メンバー同士の絆を感じる公演に

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少年忍者

 5月8日、横浜アリーナにて少年忍者が初の単独アリーナ公演『少年忍者 Arena Concert 2024 The Shining Star』を開催。ジュニアユニットとしては珍しい21人という大所帯で構成され、結成当初はユニット全体での活動は少なく、さらに少人数に分割しての活動も多かったが、ここ数年は21人全員で大人数を活かしたパフォーマンスを披露しており、この横浜アリーナのステージにたどり着いた。現在は活動休止中の内村楓太の分も全力で駆け抜けた20人によるコンサートの様子をレポートする。

(参考:HiHi Jets、美 少年、7 MEN 侍、少年忍者……飛躍へ繋がる活躍見せたジュニア4組の一年を総括

 会場中央のステージに紗幕がかけられ、メンバーのアナウンスで客席の期待は最高潮に。「最高の思い出を俺たちと一緒に楽しんでいこうぜ!」の声とともに紗幕が落ちるとゴールドの衣装に身を包んだ20人が横一列に並び、ツアータイトルにもなっている「The Shining Star」を披露。続く「SEVEN COLORS」(NEWS)でモニターに表示された虹をそれぞれが見届けると、ステージの中央に集まり、グループのスローガンとなりつつある「絶対勝つぞ!」の円陣で気合いを入れる。ここでの「絶対勝つ」相手は初めてのアリーナ公演という舞台でメンバー自身が持つ不安やプレッシャーなのかもしれない。しかし、ここまで披露された数曲でもメンバー全員がこの大舞台を楽しみ、ファンとともにグループの歴史を歩み出すという気概が十分に感じられた。続くグループオリジナル曲「太陽の笑顔」で檜山光成、黒田光輝が煽ると会場は割れんばかりの「忍者!」コールで応えた。

 王子様風の衣装で登場した田村海琉が元木湧と長瀬結星に振られ、「ねぇ、今もだよ」と彼が敬愛するなにわ男子・道枝駿佑の決め台詞で会場を沸かし、ユニット曲のコーナーへ。田村、稲葉通陽、川﨑皇輝、檜山、川﨑星輝が歌うのは「DEAR MY LOVER」(Hey! Say! JUMP)。王道アイドルソングに乗せたまっすぐな輝きで魅了した。そこから一気に雰囲気を変え、上裸に黒のジャケットというセクシーな衣装で登場したのはヴァサイェガ渉と深田竜生。グループの中で比較的長身な2人が、スタイルの良さを活かした大人っぽいダンスと歌声で「愛されるより 愛したい」(KinKi Kids)の世界観を表現した。織山尚大と久保廉はKing & Princeのアルバム『King & Prince』収録曲で平野紫耀と髙橋海人のユニット曲「Big Bang」をパフォーマンス。織山といえばグループのみならずジュニア全体で見ても高いダンススキルを持つメンバーとして知られているが、久保も堂々としたダンスを披露しており、結成からここまで一人ひとりが努力し、スキルを高めてきたことを感じさせられる。

 ステージにメンバー全員が揃うと、ダンスパフォーマンスに続いて今年の帝国劇場公演『Act ONE』からの披露となった新曲「Dreamers」へ。楽曲自体はダークな雰囲気を帯びているものの、少年忍者が持つ覚悟と決心を感じられる大所帯だからこその迫力ある楽曲になっていた。雰囲気は一転して、メンバーによっては被り物を身につけて歌った「JUMPing CAR」(Hey! Say! JUMP)では“忍者ダービー”を開催。久保・瀧陽次朗、北川拓実・青木滉平、安嶋秀生、豊田陸人がおんぶでアリーナを爆走。途中青木が転んでしまうアクシデントもありながら、この日は久保・瀧ペアが勝利。そんな楽しげな雰囲気のなか歌われた「Good Luck!」(SixTONES)ではステージの端から端までメンバーが駆け巡った。メインステージに集合しオリジナル曲「Merry Very Go Round」ではモニターに現れたメリーゴーランドのアニメーションも相まって最高にハッピーな雰囲気に。

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 公演はリーダー・皇輝の仕切りでMCタイムへ。「いつアリーナ公演の実感が湧いたか?」の質問には、檜山が「お客さんが入ってくるところをモニターで見て実感した」、星輝は「夢みたいでまだ実感がない」と話す。皇輝は「アリーナで少年忍者の名前、青木くんが書いたツアーロゴが掲げられて嬉しい」としみじみ。青木が「(自分が描いた)あのロゴかわいい?」と聞くと1万5000人からの「かわいい!」の声に思わず「気持ちいい!」と声を漏らしていた。その後もワイワイとグッズを紹介したり、個人仕事の告知やこの夏の公演の予告もしてコンサートは後半戦へ。

 「さくらガール」(NEWS)を表情豊かに歌うと、「マイガール」(嵐)では花道を自由に歩きファンの声援に応え、2度目のユニット曲のコーナーへ。長瀬のダンスで観客を一気に引き込むと青木のピアノで「Imitation Rain」(SixTONES)を披露。山井飛翔の伸びやかな歌唱、瀧のギターや豊田のセリフもあり、少年忍者ならではのパフォーマンスとなっていた。瀧のギターが繋ぎ、鈴木悠仁が「雨傘」(TOKIO)をしっとりと歌い上げると、途中から北川も合流。そのまま青木のピアノ伴奏もあり北川が「虹」(二宮和也/嵐)を感情いっぱいに響かせる。

 20人がアリーナの様々な場所に出現して、より客席から近い距離で「Happiness」(嵐)、「ウィークエンダー」(Hey! Say! JUMP)、「スキすぎて」(timelesz)、「ブラザービート」(Snow Man)と続く。“胸キュン メドレー”と冠されたこのブロックでは、メンバー一人ひとりの一挙一動に観客は大盛り上がり。横浜アリーナのどこを見渡してもメンバーがいるという状態を作れるのは少年忍者ならではだ。

 「With you」(timelesz)や「kEEP oN.」(V6)といった、事務所の先輩の過去曲をメドレー形式で次々に披露すると「若者たち」(Kis-My-Ft2)でメインステージに集まり、会場全体に楽しげな雰囲気を残したまま、ユニット曲の最後として元木、黒田、小田将聖の「Outrageous」(SixTONES)で会場のボルテージは最高潮に。元木のスキルフルなラップ、黒田のセクシーさ、小田のアンニュイな雰囲気が合わさり、3人という少人数でのステージとは思えない盛り上がりを見せていた。

 ステージの中央に皇輝が登場し会場を見渡すと「端から端まで忍者のファン。こんな素敵な景色を見させていただいて本当に幸せです」と心境を語ると、モニターには少年忍者21人の名前が。メンバー全員とここにいる1万5000人と来場の叶わなかったファンはそれぞれ絆で結ばれている。そんな絆を象徴した曲を披露すると話すと、観客が手にしているペンライトをオフにするように呼びかけた。

 “和コーナー”と題されたコーナーでは、真っ暗になった横浜アリーナに日本庭園のようなセットと共にメンバーが登場。「RING DING DONG」(King & Prince)ではメンバーの名前に使われている漢字がモニターに流れるように映されたり、「縁 -YUÁN-」(Snow Man)では赤い糸を“縁”のように演出。皇輝の話にあった通り、メンバーとファンの“絆”を感じさせる演出となっていた。そんなコーナーを締めくくるのは「PSYCHO」(Kis-My-Ft2)。20人のアクロバットが目まぐるしく繰り広げられるこの曲は、まさにメンバー同士の絆がなければ実現できないステージだ。赤い花びらのような装飾が舞う中での圧巻のステージだった。

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