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猫好きなのに「重度の猫アレルギー!」触れると湿疹や鼻水が!!アレルギーの出にくい品種や食事療法など試してみた結果?【著者に聞く】

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猫が好きなのに重度の猫アレルギーを持つ猫飼太陽(@nekokaitaiyou)さん。猫に触ると、身体中に湿疹が出て痒みが止まらなくなり呼吸も荒くなる。それでも、物心ついたときから「無類の猫好き」!友達を選ぶ基準は猫を飼っているかだし、お付き合いをした女性から「私じゃなくて、私の飼っている猫が好きなんでしょ」と言われるほどだ。そんな「猫を飼いたい!」という強い猫愛が一冊にぎゅっと詰め込まれた「描描猫猫 猫アレルギーだけど猫飼いたすぎ物語」を紹介しよう。

■猫がいない生活なんて考えられない!猫欲が強すぎるけど、重度の猫アレルギーに!?
子どものころから「猫を飼いたい」と思っていた猫飼さん。しかし、両親は生き物を飼うことを許してくれず、野良猫や友達の猫と触れ合うことで猫欲を満たしていた。むしろ、友達を選ぶ基準は「どんな猫を飼っているか」だったし、高校生のころは虚言癖のあるいわくつきの同級生がいたが、シャム猫を飼っていたことから友達になった。

しかし、ある日猫を触っていると、鼻水とくしゃみが止まらなくなり、帰宅後、首や腕に蕁麻疹がでた。症状はみるみる悪化していき、血液検査をすると最も症状の重い「クラス6の猫アレルギー」と判明。アレルギーを軽減しようと食事療法を試したり、アレルギーの少ないと言われている品類の猫に触れてみたり、神社にお参りをしたり…できうる限りのことを試した。それほどまでに「猫を飼いたい!」という気持ちが強かったのだ。

■ラストに驚く!?「白」「黒」「スクリーントーン」の3種の構成に注目して読んでほしい
本作は「ラストでびっくりした」という感想が次々と届く。その理由や描いたきっかけなどを猫飼さんにインタビューした。
――まずは、本作を描くことになった経緯を教えてください。

恥ずかしながら7年ほど前、東京の西のほうで、一度だけ幽霊らしきものを見たことがあるんです。僕のそのエピソードを知人経由で聞きつけた清野とおる先生から取材を受けることになりまして。その際、僕の霊体験よりも僕の猫体験の方をおもしろがっていただけて…。その場に同席されてい編集さんからも、「その話、いつか作品にしましょうよ!」とあと押ししていただき、「そんなバカな」と思いつつ、気づいたら本当に連載させてもらえたうえに、単行本化までさせていただくことになったのです。霊体験より何倍も稀有な体験でした。

――以前は商業誌の漫画家として活動し、今回「猫飼太陽」という猫愛の深いペンネームでのデビューと伺いました。ペンネームの由来があれば教えてください。

昔使っていたペンネームは完全に封印したので、今回の連載用に新たなペンネームを考える必要がありました。そこで「猫、飼いたいよう」という直球の気持ちを込め「猫飼太陽」というペンネームを…って、こんなベタなこと、恥ずかしいので言わせないでください(笑)。

――重度の猫アレルギーなのに「猫を飼いたい」という深い猫愛が伝わってきました。同じ猫アレルギーの方に何かアドバイスはありますか?

申し訳ありません。アドバイスする立場にないです。 むしろ僕に、アドバイスをください…。

――制作するうえで、こだわったところがあれば教えてください。

僕の「ゆめちゃん」をいかに読者の皆さんにも伝播させるか、 1コマ単位、線単位、点単位に情念を込めて猫きました。 漫画を作るというより、一匹の猫を創るような気持ちで臨みました。

――「もしかして清野とおる先生の別のペンネームなのでは?」とSNSで囁かれていますが、こちらお聞きしてもいいでしょうか。

昔の作風とは変えて、試行錯誤しながら1話目の原稿の下書きをしたところ、気づいたらかなり清野先生寄りの作風になっていました。「ご迷惑おかけしてはいけない」と思い、事前にご本人にも確認していただいたところ「いっそ、もっと寄せてよ」とおっしゃっていただけたので、全力で寄せさせていただきました。お礼にサイゼリヤ赤羽店でご馳走する約束をしましたが、まだ果たせておりません。

――「ラストに驚く!」というコメントを多く見かけました。本作の見どころを教えてください。

ページの背景の色をエピソードごとに「白」「黒」「スクリーントーン」の3種で構成してみたのですが、その色を意識しつつ読んでいただければ、また違った味わいが醸されるかと思われますので、ぜひお願いいたします。

――読者のみなさまにメッセージをお願いします。

このたびはお読みいただき本当にありがとうございました。 愛猫家さんたちから、思ってた以上にたくさんの反応をいただけて、とてもやり甲斐を感じました。こんな自分でも生きてていいんだなって、人生を肯定してもらえたよう な、前向きな気持ちになれました。感謝してもしきれません。

――今後どのような漫画を描いていきますか?

漫画を猫くのは本当に大変な作業だと、今回あらためて思い知らされました。 単行本という1冊の形にさせていただけただけで十分奇跡だと思っているので、当分漫画を猫くつもりはありません。それよりも近所の猫を愛でたり、YouTubeの猫動画を見たりしながら「水曜日のネコ」を飲んで、ひっそりと余生を送っていきたいと思います。ありがとうございました。

単行本のラストまで読んだ人は、インタビューを読むとさらに「なるほど~」と納得いただけるのではないだろうか。コメントには「むしろホラー漫画」という人も。まだ、未読の方はラストまで読んで「え…?」と驚いてほしい。猫飼さんの猫愛は、「描く」を「猫く」と表記する。決して誤字ではなく、これほどまで強い猫愛を示しているのだ。

取材協力:猫飼太陽(@nekokaitaiyou)
 
   

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