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「バーディより気持ち良かった」河本結が魅せた米国仕込みの“100点アプローチ”

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「バーディより気持ち良かった」河本結が魅せた米国仕込みの“100点アプローチ”(C)ゴルフ情報ALBA.NET

<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 3日目◇4日◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)◇6665ヤード・パー72>

ティショットをグリーン奥に外した2番パー3。ピンまでは15ヤードというショートサイドで58度のウェッジを握ると、フェースを思いっきり開く。そこから「フルショットに近い」スイングをすると、ボールが高く上がる見事なロブショットに。これがピンにしっかりと寄り、ワザありのパーセーブを決めた。


河本結は、この場面を「キーになりましたね」と振り返る。ティショットはピンに飛んでいく最高の一打だっただけに、ボギーにしたらショックは大きい。「完璧でした。100点。アメリカに行って良かったなってめっちゃ思いました」。米国ツアーに挑戦した2020年。バリエーションを増やすため、必死に練習したひとつのプレーがメジャー舞台で発揮できたことを喜ぶ。

1番で2メートルを沈めてバーディを奪い、2番でこの「バーディより気持ち良かった」というプレーを繰り出すと、3番で5メートルのバーディパットが決まった。さらに14番で13メートルをねじ込んでスコアを伸ばすと、続く15番でも2メートルのチャンスをものにした。16番はボギーとしたものの、最終的に「69」の好スコアをマーク。首位と5打差のトータル5アンダー・5位タイと上位を争うひとりになった。

ラウンド前夜には、ヤーデージブックを眺めながら、そこに翌日のピン位置、風向きの情報を加え、いかにマネジメントするかを30分ほどかけてじっくりイメージする。これが「練習よりも必要」という欠かせない日課だ。それを終えると、すぐに就寝。あとはそれをコースで体現することに意識を集中する。

「きょうはティグランドが前に出たり、『スコアを伸ばしてね』という意思が伝わってきました」。本音を言えば、もう少し伸ばしたかったという気持ちはあるが「全力だったので100点です」と納得の出来でグリーンをおりた。

同じ週に開催されている男子ツアーの「中日クラウンズ」では、弟の力が首位と3打差の5位タイで第3ラウンドを終えている。不調の弟からは相談も受けているが、試合前には「人に頼らず自分でゴルフをすること。ゴルフ脳を戻さないと無理。自分でこう打つと決めて、クラブも選んで抜いて」とアドバイスを送った。

きょうだい同時優勝の可能性について聞かれると、「私は無理」と笑いながら否定しつつ、本音もチラリ。「あしたのピンポジションを見て、マネジメントを練って、無欲のまま気づいたら優勝していた、というゴルフをしたい」というビジョンも示した。いつも通り準備は怠らず、しっかり伸ばして結果を待つだけ。自然体で残り18ホールを戦っていく。(文・間宮輝憲)


 
   

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