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JAPAN MADEのMEAD『SERENITY』 ~京都産山藤の蜂蜜、その名は“静寂”~

ワイン王国

「蜂蜜」は、気候変動に最も敏感な益虫ミツバチが集めた花の蜜!
蜂たちの健康状態や習性、季節や場所によって蜂蜜の風味は微妙に異なる。ミード(蜂蜜酒)は、蜂蜜に水と酵母菌を加え、発酵させて造る醸造酒で、その歴史は、*1ワインやビールより古く、14000年以上前に人類が出会った「最古の酒」と言われている。

*1出典:ミード協会公式サイト

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世界のミード界で高評価

母国では映画産業で活躍していたエリック・ボシック氏。日本に移住してからは俳優やフォトグラファーとして活動。アーティストとしての才能はミードのラベルデザインに発揮されている。祖父は養蜂家。ミードとの出合いは2010年、自らのルーツにも関わりあるチェコのプラハ旅行だった。醸造はカリフォルニア州「UCデイビス校」のロバート・モンダヴィ・スクール・オブ・ワインメイキングで習得。酵母は仏産のワイン酵母や清酒酵母を厳選、蜂蜜に見合った選択・研究に注力している

米国ペンシルベニア州出身の養蜂家兼醸造家エリック・ボシック氏は、2017年に日本でミードを製造・販売する専門会社「ウィキッド ウェイ ミード」を立ち上げ、良質な原料と環境にこだわった日本産蜂蜜によるミード造りをしている。完成までに平均して6カ月程度、そこに瓶熟期間が加わる。日本では桜、山藤、菜の花、野バラ、ミカン等、春から秋までの間に、さまざまな蜂蜜ができる。

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2021年に米国で開かれたミード専門の国際コンクール『メイザー・カップ』のプロフェッショナル部門で『リング・オブ・ファイア』が日本初の金賞を受賞。さらに、ポーランドで開催された欧州最大級の世界ミードコンクール『ミード・マッドネス・カップ 2024』のポシェ部門では『リング・オブ・ファイア ブラック・ラベル』が金賞を受賞、世界のミード界で高い評価を得ている。

京都・里山のテロワールを生かした山藤の蜂蜜『セレニティー』は、究極のミード造りに情熱を注ぐボシック氏の最新作。淡いストローカラー、シトラス系の酸味、ジャスミンやベルガモットのようなハーブのアロマや洋梨や杏のような果実のアロマ、グラス内の温度変化で蜜蝋や松ヤニの風味

5月に発売された『セレニティー』は、ボシック氏が、希少な京都産山藤を蜜源としたシングルオリジンハニー、フランス南部モンペリエの白ワイン用酵母、純度の高い水を使い、テロワールを生かして完成させたシングルオリジンのミードである。

米国では醸造所が20年間で10倍に

左から
『リング・オブ・ファイア』
長野県産リンゴ蜂蜜が蜜源の『リング・オブ・ファイア』。1393年フランスで生まれた由緒あるレシピを踏襲。蜂蜜をキャラメル状になるまで熱し、仏ブルゴ-ニュ産ワイン酵母で発酵させ、マダガスカル産バニラビーンズで仕上げた逸品。琥珀の色合いも魅力的な滑らかな味わい
『セレニティー』
“歓迎”や“至福の時”が花言葉の山藤。長時間発酵で複雑味と味わい深さを追求したアルコール度数11度のミードは大切な仲間との語らいやおもてなしに最適。ハネムーンの期間に新婦がミードを造って親族と一緒に新婚を祝う言い伝えもあり、カップルや結婚祝いにも! 2024年5月リリース。オープン価格
『スルー・ザ・ツリー』
秋田県産カエデ蜂蜜を仏アルザス産ワイン酵母で発酵。フレンチオークにオークの小片を入れ、ロースト感やエキゾチックスパイス似のアロマを引き出した深みのある味わい。ラベルは木々の間をすり抜け、ミツバチ(スルー・ザ・ツリー)が運ぶ、燃えるような秋の色

日本ではまだ知名度が低いミードだが、世界的には、2010年代から、ドラマに登場する頻度が増え、ミツバチとSDGsとの関係もあって、注目度が高まった。特に、米国では2003年に60カ所だった醸造所が、2023年には600カ所となり、20年間で10倍増になっている。“古くて新しい飲料ミード”は、世界でホットな話題を提供している。

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