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『東京タワー』原作者・江國香織が永瀬廉&板谷由夏と鼎談 「実物の透と詩史に会えた」

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(左から)板谷由夏、江國香織、永瀬廉 ©︎テレビ朝日

 永瀬廉主演のテレビ朝日系オシドラサタデー『東京タワー』の撮影現場を、原作者の江國香織が訪問した。

参考:『東京タワー』を成立させる永瀬廉の思慮深い佇まいと大胆さ 駆け引きのバランスが秀逸

 本作は、直木賞作家・江國による同名恋愛小説をドラマ化したラブストーリー。21歳の青年・小島透(永瀬廉)と、20歳以上年の離れた人妻・浅野詩史(板谷由夏)の美しくも許されない愛を描く。透&詩史とともに、松田元太演じる大学生・大原耕二とMEGUMI演じる孤独を抱える主婦・川野喜美子の危うい関係性も描かれる。

 ドラマの撮影開始からしばらく経った某日、麻布台ヒルズ展望フロアで行われていた撮影現場を江國が訪問。撮影の様子を見学した後、東京タワーをバックに透役の永瀬、詩史役の板谷との鼎談が行われた。

 2001年に初めて刊行された『東京タワー』が、20数年が経った今、連続ドラマとして映像化されることを聞いた際には「びっくりした」という江國。「今って倫理的なことなども厳しい世の中ですし、若い方々が恋愛にあまり興味のない時代だと聞いていたので、どうして今?」と不思議だったことを明かした。

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 小説刊行当時にリアルタイムで読んでいたという板谷は「人と人が惹かれ合う恋愛の根っこの部分って年齢を重ねたからこそわかることもある。最初に読んだときと感覚が違うな、って思った」と原作の色褪せなさを語りつつ、「まさか自分が『東京タワー』で詩史を演じることになるなんて思ってもいませんでした」と感激した様子。

 永瀬からは「登場人物のモデルになった人はいるんですか?」と質問が。すると江國は「私の小説の人物はどれもモデルがいなくて……。だから今日撮影現場を見せていただいて、初めて実物に会えたような気持ちがしています」と話し、「本当にお2人が美しかったので、ますます楽しみになりました」と笑顔を見せた。

 また3人は、『東京タワー』の中での印象的、あるいは好きなセリフについてもトーク。「透の真っ直ぐさ、ピュアさが表れていて、どんどん詩史さんへの思いが高まっていくのが感じられる」と永瀬が選んだのは、「詩史さんはいつだって一瞬にして僕を幸福にするんだ」というセリフ。一方の板谷は「人と人は空気で惹かれ合う」というセリフを選び、どちらの理由にも、江國は感慨深そうに大きく頷いた。

 そんな中、永瀬が、もうしばらく物語が進んだところで出てくる詩史のセリフを挙げ、「すごく透の心をえぐられる」と表現すると、江國も「切ないですよね……」と同意。「詩史さんは……本当にひどいです(笑)」と思わず原作者である江國に訴え、江國も板谷も「たしかにひどい!(笑)」と爆笑に包まれる一場面も見られた。

 永瀬演じる透、そして松田演じる耕二の成長と自立も大きなテーマとして描かれる今作。江國は「小説では男性2人のほうはちょっと野放しにしていた感じがあったので、今回はそちらにフォーカスされていて、新鮮でした。すごく面白いと思ったので、もしもドラマを見て小説を読んでくださる方がいたら、合わせ鏡のように楽しんでいただけるのではないかと思います」と見どころを語った。

江國香織(原作者)×永瀬廉×板谷由夏 鼎談コメント
『東京タワー』を連続ドラマ化すると聞いた感想
江國香織(以下、江國):すごくびっくりしました。(『東京タワー』を)書いたのがすごく前だということだけでなく、今って倫理的なことなども厳しい世の中ですし、若い方々が恋愛にあまり興味のない時代だと聞いていたので、どうして今これをドラマ化するんだろう、と不思議な気がしました。

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