top_line

「エンタメウィーク」サービス終了のお知らせ

「いのち輝く」万博から「いのち失う」万博へ 維新と自民党が引き起こす絶望のスパイラル【適菜収】

BEST TiMES

 吉村は昨年8月、大阪府内の4歳から高校3年生まで、100万人あまりを万博に無料で招待すると表明。しかし、無料ほど怖いものはない。いつどこで命を落とすことになるのかわからないところに、子供を送り込むのは狂気の沙汰である。令和の学徒動員。大人の都合のために犠牲になるのはいつも若者である。

    *

 大阪府教育庁は、府内の学校に対して、希望する来場日などを回答するよう求めたが、さすがに大阪教職員組合などが反発。安全性を確認できるまでは、万博の招待事業に参加するかを確認する意向調査を中止すべきだと主張した。当たり前。

    *

 2020年、大阪で新型コロナによる感染者、死者が急増し、後手後手の対応が批判される中、吉村は会見で「先手の対応をすべきというのが僕自身の考え方」と発言。誰もが唖然としたが、万博で死人が出ても、平気な顔で「先手を打って対応したい」とか言うんだろうね。

広告の後にも続きます

    *

 万博テーマの「いのち輝く」は「いのち失う」状態になっているし、万博コンセプトの「未来社会の実験場」は731部隊状態。万博の即時中止が求められる。

日本維新の会。左から馬場伸幸, 足立康史, 梅村みずほ

■維新の会、自民党という絶望

 ユーチューバーの女性が、日本維新の会の足立康史の発言で名誉を傷つけられたとして損害賠償などを求めた件で、東京地裁は足立に慰謝料など支払いを命じる判決を言い渡した。足立は2021年6月の国会質疑で、女性がユーチューブで発信した内容について「ひどいデマ」などと発言。この質疑の一部に、女性の顔が分かる写真などを加えた動画を自身のユーチューブチャンネルで配信していた。

    *

 そもそも足立とはどのような人物なのか。2017年の選挙前には「今回小選挙区で落ちれば比例復活はなし。政界を引退することが決まっております!」と発言。「改めて約束する」「足立に二言なし」と繰り返したあげく、選挙区で落選し、比例復活してそのまま居座った。2018年には「立民は北朝鮮の工作員」とデマツイート。維新クオリティ。

    *

 大村秀章・愛知県知事の解職請求(リコール)運動を巡る署名偽造事件で、地方自治法違反に問われた元日本維新の会衆議院愛知5区選挙区支部長の田中孝博に対し、名古屋地裁は懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡した。判決は田中が署名偽造を主導したと認定。維新クオリティ。

    *

河野太郎

 河野太郎が、自民党所属国会議員に対し、「マイナ保険証」の利用ができない医療機関を国の窓口に連絡するよう、支援者に呼びかけることを要請する文書を出していた。ある意味不幸中の幸いだ。つい最近まで、政策の間違いを密告と圧力で乗り切ろうとする無能な男が、「次期総理」などと持て囃されていたのだから。マイナ保険証はいらないが、河野太郎はもっといらない。

    *

 愛知県碧南市長選で元市議の小池友妃子が当選。統一教会と深い関係にある現職の市長を追放した。大阪府大東市長選では元市課長の逢坂伸子が当選し、維新の拡大を封じ込めた。少しずつでも、日本が正常化していくといいですね。

    *

杉田水脈

 杉田水脈は、政治資金収支報告書を訂正する際、宛名が未記入の白紙領収書を添付していた。いずれも居酒屋、スナックなどでの「会合費」だったという。杉田個人の支払いを杉田の資金管理団体「なでしこの会」に付け替えた場合、政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いが生じる。杉田はスナックでアニメソングをよく歌うというが、次の選挙で落選した後、スナックで働くための就職活動か。

    *

岸田文雄

 岸田文雄がバイデンと会談。岸田は自衛隊と在日米軍の関係について「指揮統制枠組みを向上させ安全保障・防衛協力を強化する」「日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化が急務だ」「国際社会の平和と安定、繁栄を支え、国際秩序を維持・強化していく日米の決意を表明した」などと言っていたが、安倍のときからの既定路線で、アメリカの命令に従っているだけなのに、あたかも日本が主体的な選択をしているかのように振る舞う岸田が絶望的に気持ち悪い。

    *

 岸田は、島根県安来市で開かれた「政治刷新車座対話」に出席し、裏金問題で「国民に大きな政治不信を招いた」と陳謝。参加者は「党員として恥ずかしい気持ちでいっぱいだ」と苦言を呈した。猿芝居。党員であること自体が恥ずかしいということに早く気づいたほうがいい。

文:適菜収

  • 1
  • 2
 
   

ランキング

ジャンル