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原爆を作るために生まれた町。その歴史と現在は──「リッチランド」

キネマ旬報WEB

 

原子爆弾を作るために生まれた町、リッチランド。その住民のさまざまな声を拾い、近代アメリカの精神性を浮かび上がらせたドキュメンタリー「リッチランド」が、7月6日(土)よりシアター・イメージフォーラムほかで全国順次公開される。

 

 

ワシントン州南部にある平穏なリッチランド。地元高校のフットボールチームのトレードマークは《キノコ雲》と《B29爆撃機》で、チーム名は〈リッチランド・ボマーズ〉だ。この町は、マンハッタン計画における核燃料生産拠点〈ハンフォード・サイト〉で働く人々が住むために作られた。長崎に落とされた〈ファットマン〉のプルトニウムは、ここで精製されたものだ。

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冷戦時のハンフォード・サイトは、量産された核兵器の原料生産を担った。稼働を終えた現在は研究施設群として国立歴史公園に指定され、多くの観光客が訪れている。

 

 

高校のトレードマーク《キノコ雲》が至るところに掲げられた町には、「原爆は戦争の早期終結を促した」と誇る人、核廃棄物による放射能汚染を懸念して「川の魚は食べない」と言う人、大量の命を奪った原爆に関与した歴史に戸惑う人がいる。そもそもハンフォード・サイトはネイティブアメリカンから“奪った”土地だった。被爆3世のアーティスト・川野ゆきよは町を訪れ、人々と対話を試みるが……。

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