ピッチャーとバッターの走るメニューは違うが、どちらもいいと思ったので両方取り組んだという中島。貪欲だ。
「2週間ほど同じ家に住ませてもらってお話もいろいろして、私生活での気配りなんかも勉強になりました」
ゴルフ的な課題はショートゲームだった。
「タフなピンポジションになっていくなかで、もっと質の高いショートゲームが求められることが多くて。風も加わってくるので、もっと難しいシチュエーションになる。オーストラリア合宿では、風に対しての打ち方を教わったり、それをシンガポールでもインドでも意識ながらプレーしました」
日本と違って“重たい風”も多いという。
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「基本的に風がない日がないので、きれいなスウィングをするというよりも、ボールをコントロールすることを大事にしています。あまりスウィングにはこだわらずにボールの飛び方やデータにこだわってやっていきたいです」
また、東京ドームでの始球式も経験。「元々お話をいただいていましたけど、優勝したあとだったので、いいタイミングでしたし、本当に緊張しました。でも、マウンドに上がったときはすごく気持ちよかったです」
草野球のピッチャーをして楽しんだりもする中島。それなりに自信はあったようだが、投球はワンバウンドになってしまった!
「ブルペンではすごく調子がよくて、菅野さんにはマウンドは意外と傾斜があるのでスパイクを履いていないと滑りやすいから、気を付けろというのと、僕はキャッチャーじゃないのでショートバウンドだけはやめろよということを言われていたんですけど……実際やっぱり慣れていないのでショートバウンドになってしまいました(笑)」
[PGA TOUR on Instagram: “先週のヒーローインディアンオープンでDP WORLD TOUR初優勝を果たした中島啓太が、巨人対DeNA戦の始球式に登場⚾️✨ __LB_BL__ 捕手は菅野智之投手❗️ __LB_BL__ @yomiuri.giants”]
帰国後、多少のリラックスを交えながら、変わらぬ準備に励んできた中島。
Just Keep Going
4月25日から、太平洋C御殿場Cで開催される欧州と日本ツアーの共催試合「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」に凱旋出場する。
中島啓太に「金谷拓実」「蟬川泰果」「平田憲聖」について聞いた
ツアーを引っ張る若手、中島啓太、金谷拓実、蟬川泰果、平田憲聖。これまでもそれぞれに、ライバルたちの強さの秘密を聞いてきた。今回、中島啓太に聞いて、コンプリートだ!
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まず、先輩でありよきライバルの金谷拓実に関しては、「金谷さんは、2022年までは初日が苦手で、ショット力少し欠点だったという印象だったんですけど、昨年は初日でビッグスコアを出したり、上位にいっている場合は間違いなく優勝争いに絡んできますし、ここでバーディは取らないだろうというホールや試合展開でバーディを取ってくるイメージですね。あとは僕がバーディを取ったら次のホールでバーディを取り返したり。そういう試合展開にもっていけるのも強さという感じがします」
同級生の蟬川に関しては「泰果はすごく気持ちの強い選手で、いい意味で周りが見えていないというか(笑)。自分のプレーに入ってハマれば、手を付けられないくらい勢いに乗ってしまうという選手です。逆に周りが見えていないぶん、もったいないミスをするというか、そういうときに僕が冷静になったり、しっかり周りを見ながら試合の展開を考えてゴルフができると隙が見えてくるので勝てるチャンスがあると思います。ただ、本当に勢いに乗ったら誰も手を付けられないような選手だと思います」
同じく同級生の平田憲聖に関しても、「彼もすごい選手で、同世代では憲聖、泰果、鈴木晃祐たちと学生時代はよく戦っていましたけれど、憲聖が一番上手いなって思っていました。高校生のとき、金谷さんとその話をしたこともあって、『憲聖は絶対プロになって勝つと思う』という話をしていたんです。すごく安定感があり、ショートアイアンの距離感も上手ですし、他人は他人でどうでもいいみたいなプレースタイルが僕はすごく好きなんです」