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『アルマゲドン』『ファーストマン』『アポロ13』……名作映画の宇宙飛行士、科学的に正しい作品は?

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 『オデッセイ』の主人公、ワトニーは植物学者だが通信機を自力で修復し、前ミッションから残留保存されていた資材を材料に水、空気、電気を確保する。あまりにも万能すぎるように見えるが、ワトニーは入念に準備を重ねてきたはずなので、決して不自然な描写ではないのだ。現実でもアポロ13号爆発事故から全員が帰還を果たしているが、これはNASA本部と宇宙飛行士の機転による結果である。映画『アポロ13』で描写されているが、アポロ13号に積まれた酸素タンクが爆発したとき修理に使われたのはありあわせの材料である。

  この時に活躍したのはダクトテープだった。アポロ11号が月面に降り立つミッションを遂行したとき、月着陸船の回路ブレーカーの一部が破損した。宇宙飛行士のバス・オルドリンが修理に利用したのはその場にあったフェルトペンである。ワトニーの機転はけっして絵空事などではなく、その場であるもので何とかするのは宇宙飛行士の必須スキルなのだ。

 なお、格好悪いのか描写されることをほとんど見たことがないが、船外活動時の宇宙飛行士は宇宙服の下にオムツをするのが一般的である。

  理由はごく単純で、宇宙は気軽にトイレに行けるような環境ではないし、宇宙服は簡単に脱着できるように作られていないからだ。『ゼロ・グラビティ』の主人公ライアン・ストーン(サンドラ・ブロック)が宇宙服の下に来ていたのはスポーティーな下着だったが、『プラネテス』の主人公ハチマキはオムツだった。格好悪いが科学的に正しいのは後者である。

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