ギャップが人を輝かせることがある。高身長のイケメンなのに気弱で女子が苦手だったり、小柄でも毅然としていて頼りがいがあったりーー。
そもそも最初の印象が偏見であって、「人は見た目で判断してはいけない」というのは当然だが、さまざまな固定観念を打ちこわしてくれる“ギャップのある人”にときめいてしまう、という人は少なくないのではないか。3月中旬にXに投稿された『幼馴染のイケメンが女子を恐れる理由』は、身長差のある2人の男子学生が織り成すラブコメディだ。
作者の田中ばらんさん(@baran_sub_)は現在、『一色くんのごちそう~ハーフサキュバスと生き餌の俺~』(eBookJapan Plus)を手がけているプロ漫画家。短編でありながら、読者を終始ニヤニヤさせる本作をどのようにして描いたのかなど、話を聞いた。(望月悠木)
■オチを最初に考えた
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――今回『幼馴染のイケメンが女子を恐れる理由』を制作した経緯は?
田中:『pixiv』でBL漫画賞があり、それに向けて制作しました。王道的な展開が良いと思い、身長差のある2人という組み合わせでストーリーを練り上げました。
――拓海の思いにニヤニヤさせられる中盤でしたが、オチはスパっとした切れ味で、読後感がとても気持ち良いストーリーでした。
田中:本作は読切作品なのでストーリーはオチをまず決めました。また、ストーリーにおいて心がけた部分として、場所移動をした際にどこにキャラクターがいるのかわかりやすいように意識しました。他にも、シーンの切り替わりが伝わるように気を付けて描いています。
――ふたりが絶妙な距離感で描かれている印象でした。
田中:BL作品ですので、今思うと「もう少し2人が接近するような場面があったほうが良いのかな」とも思います。読切としてのオチや読みやすさを重視した結果、このような仕上がりになりました