だがよく見ると、これはただの論点ずらしにすぎず、鋭いどころかあさっての方向を向いているのだ。
「医師らは『悪質な口コミを信じて客足が遠のく』ことに悩んでいるのではなく、デマや誹謗中傷に悩まされているわけです。カズレーザーさんが提案したように、Googleマップ側の信頼度を下げても、こうした口コミは消えず、名誉毀損コメントは掲載され続けるわけですから、解決策にはなりません」(ITアナリスト)
共演者にもツッコミ所を見抜かれたようで、直後の画面に映った森香澄は苦笑い。
コメントを振った田中も「それもどうかと思うけどね…」と苦言を呈し、デーブ・スペクターは「フェアじゃない口コミとかある。命に関わる医療ですので、果たしてコメント欄、必要ないじゃないですか? Googleも(コメント機能など)やめちゃえばいいじゃない」と真っ向から対策を述べていた。
「誹謗中傷コメントをどうするか」という趣旨だったのに、「どうやって自社のマップ上の評価を上げるか」に話が替わったことに共演者も疑問を感じていたようだ。
カズレーザー論法は論点ずらしと逆張り?
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「メディアで発言が取り上げられることが多く、クイズ番組でも活躍するカズレーザーは知の巨人のように持ち上げられていますが、論点ずらしや逆張りの意見も多い。逆張りは、他の人が言わない意見であることから、斬新かつ鋭いように聞こえる。しかし、誰も言わないということはトンデモ意見でもあるわけで、こうした印象を利用し、さも鋭い意見のように見せている」(芸能ジャーナリスト)
例えばカズレーザーは2022年2月の『サンジャポ』でも、不倫騒動の謹慎から復帰したアンジャッシュ渡部建への賛否について「(批判の声の主が)『映像見た』っていうけど、どうやってこの映像を見たの?って思う」とコメント。
復帰初のメディア出演となった『白黒アンジャッシュ』がローカル番組であったことから、「すげー見すぎじゃね?って思う。他(関東一部地域以外)はまだオンエアしてない」「そんなにみんな違法視聴してんの?って思う」などと述べていた。
「この話も『渡部の復帰をどう考えるか』という話だったのに、『世間の人がどうやってローカル番組を視聴したのか』という別の話にすり替わっている。問われた趣旨に正面から答えず、違う角度の答えを持ち出すのは、会話が成立していない。いわゆる『ご飯論法』にも近い」(前出・ITアナリスト)
論点ずらしと逆張りで斬新な意見のように見せかけ、知の巨人と持ち上げられる様は〝お笑い界のひろゆき〟と言えるかもしれない。