そんなことをつぶやいていると足元に鯉たちの姿が。それも、口をパカッと開けて「餌を頂戴！」とでもいうかのように翔平さんを見上げているじゃないですか。これはなんとなく……からかわれてる？
翔平さんは鯉との格闘モードに。「こいつら、マジで！ 俺の餌を食べなさいよ！」。そしてまた鯉たちは水面で揺れる翔平さんのウキの真横に上がってきて口を開けます。「……またバカにしに上がってきてる！ 引くのになあ、鯉ってこんなにムズいんだ」
他の釣り人たちのように座ってみたり、また立ってみたり、餌の大きさを変えてみたり、深さを変えてみたり、釣り竿を引くスピードを調整したり。「ムズいよ、相当ムズイよ。ルアーとか餌釣りよりも手応えがないもの。ずっと雑魚を釣ってる感じ。餌取り相手、カワハギ相手に戦ってる感じ！！」と、いろいろなトライを試しながら釣り糸を垂れます。すると、水面がポコン。「今のなんか確変チャンスの演出みたいなのじゃないですか。もうちょっと行け、もう一撃！」
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再び腰を下ろしてじっと水面を見つめる翔平さん。ウキ越しに周囲を見回します。池を挟んで反対側には小学生ぐらいの男の子が2人、少し離れたところには大学生と思わしきカップル、その奥にはハンチング帽が似合うベテランの姿も見えます。対角線上には、明らかにこの釣り掘を知り尽くしたといった感じの名人が小さな子どもに釣り方をアドバイスしているようです。
市ヶ谷駅からは発車のベルが聴こえて、それが鳴りやむと止むと電車がス―ンとホームを滑り出していきます。
「人が増えてきましたね。学校が終わったりなのかなあ？ 本当に、いいリフレッシュになるわ。都心にいながら、自然と触れ合ってる感じで……土日は人が多くなるんでしょうね」と、翔平さん。確かに土日にホームから見る時は、椅子になっているビール箱はほぼ埋まっている印象です。「友達とかと来るんだったら、ここいいなあ。車がないから駅近なのがいい」
ゆっくりと時間が流れるなか、隣りに陣取っていたインターナショナルな家族連れからうれしそうな声があがりました。どうやら釣れたようです。翔平さんはそれをチラッと見ると、「全然釣れない……これは怪しいぞ。来てくれ！ 釣れたところの写真を撮りたいよ、竿が曲がったところを撮りたいんだよ！」と、セリフかと思うような祈りです。
「担当的には（釣れなくても）翔平さんの素敵な表情を収めた写真といいコメントもらえれば全然問題ないですけども？」「……俺的には恥ずかしすぎます！」といった釣り場っぽいやり取りをしていると、翔平さんの祈りが届いた？
「あっ！キタッ！」
釣り上げたのはなかなかのサイズ。タモに入れて確認すると「これであとは余裕で遊べるよ、ありがとうな。君のおかげでBUZZらないとイヤー！が豊かになったよ！」と満面の笑みでした。
背後で次々に鯉を釣り上げる子にも笑顔を投げかけながら、「すごい上手だなあ。コツはあるの？ 」とアドバイスを請う余裕も出てきました。そこで、BUZZらないとイヤー！チーム全員で釣ってみることに。翔平さんの鼻歌も聴こえてきました。
「意外とダイナミックに水中に入りますから、ウキだけ見ててください」と翔平さん。……自分が釣れたからって。
そんな翔平さんに金魚釣りを提案。池の中を泳ぐ金魚たちの姿に「小さいし難しいんじゃないかな……それに、なんか心が痛い」
とはいえ、小学生ぐらいの男の子が次々に釣り上げるのを見て、「名人が各所にいっぱいいるな 」と闘志がメラメラ？ 「こんだけいるなら釣れるでしょう！」と、金魚たちの口のサイズに合わせて餌を小さく丸めてトライです。惜しいというところで金魚たちはするり、そしてまたするり。「アジみたいに口が弱い」と残念がりつつも、何度目かで釣り上げました。「意外と面白い」とさらにトライを続ける翔平さん。さっきの「心が痛い」っていうのは……？
釣り始めて1時間と少し。悪くない釣果？
「やっぱり大量に釣れない感じがいいんですよ、釣りって。どうやったら釣れるのかって、いろんなことを試している時間が一番楽しい。深さを変えたり、投げるポイント変えたり、餌の感じを変えてみたり、意外とやることいっぱいでしょう？
それと自分が一番びっくりしたんですけど金魚が結構楽しかった（笑）。あんなにちっちゃくて心が痛いって言ってたのに、気づいたら、目をギョロギョロさせて餌を食え！食え！って言ってた。見えないものを釣るのもおもしろいけど、見えるものを釣る楽しさもまたありますね」
釣り竿を返すと「釣りはいいっすね、癒しですね」と翔平さんは満足そうでした。ふらりと釣ってる日もあるかもしれません？
■市ヶ谷フィッシュセンター
JR市ヶ谷駅のホームから見下ろせるロケーションにある創業62年の釣り掘。鯉釣りと金魚釣りを楽しめる。
【住所】東京都新宿区市谷田町１－１（市ヶ谷駅、JR総武線、東京メトロ有楽町線／南北線、都営地下鉄新宿線）
【営業時間】平日12～19時、土日祝9～19時、火曜と元旦は定休日
【料金】カープフィッシング：大人券1時間780円、2時間券1530円、3時間券2250円、1日券2910円。学生（中学生～大学生、専門学生）とシニア（65歳以上）1時間券680円、2時間券1320円、3時間券1930円、1日券2500円。小人（3歳～小学生）1時間券450円、2時間券870円、3時間券1280円、1日券1660円。レンタル竿110円。餌110円。
【URL】https://www.ichigaya-fc.com/
＜プロフィール＞ プロフィール）浦川翔平（うらかわ・しょうへい） 1997年5月23日生まれ。長崎県出身。16人組のダンスボーカルグループ、THE RAMPAGEのパフォーマー。 LDHが運営する総合エンターテインメントスクール「expg（現EXPG STUDIO）」福岡校出身。2014年9月からTHE RAMPAGEの正式メンバーとなる。THE RAMPAGEのパフォーマー5名で構成されるユニット、MA55IVE THE RAMPAGEではラッパーとして活躍。DJ Sho-heyとしても活動。近年では舞台作品で演技にも挑戦。THE RAMPAGEとしては初のベストアルバム『”16SOUL” ＆ “16PRAY”』が発売中。最新ツアー「THE RAMPAGE LIVE TOUR 2024 “CyberHelix” RX-16」を敢行中。5月8日には同ツアーのテーマ曲『CyberHelix』を発売する。 ■浦川翔平Instagram：https://www.instagram.com/ura_river_official/ ■THE RAMPAGE TikTo：https://www.tiktok.com/@therampage_official ■THE RAMPAGE：https://m.tribe-m.jp/artist/index/43
