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【梅がゆ】風邪じゃなくても毎日食べたい。空前の梅がゆブーム到来!:パリッコ『今週のハマりメシ』第128回

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朝、熱いだし汁を少し飲んでみるもの健康っぽくていい
さて、ちょっと飲みすぎ食べすぎ気味の生活が2、3日続いた翌日の昼。この日は朝にばっちりだしをとって冷ましておいた。待望の梅がゆランチタイムだ!


おかゆを作っていこう
といっても作り方は簡単で、冷たいだし汁に一膳弱くらいの米(我が家ではもち麦入りが定番なのでそれ)を入れ、弱火~中火くらいでことことと煮てゆくだけ。米にとろみがつくまで、見張りながらじっくりと。


こんなもんかな
そうしたら器によそい、まんなかに梅干しをぽとりと落とせば、愛しの梅がゆの完成だ。


梅がゆ~!
ちなみに梅干しは、妻が梅干し好きで買っている「紀州梅の里なかた」のもの。50年以上歴史のあるブランドらしく、甘みと酸味のバランスが絶妙で、そこにかつお節の旨味も加わり、肉厚でとろりとジューシー。まさに、ごちそうと呼ぶべき逸品だと思う。

で、さすがの僕でも、ここで「じゃあ冷蔵庫からよく冷えたビールでもとってくるか」とはならない。いや、おかゆだってつまみにしようと思えばできるけど、それよりも梅がゆを全身全霊で味わいたい。そこで、珍しく今回はお酒は1回休み(夜は飲むけど)。マイ定番である「ごぼう茶」をたっぷり入れ、究極に健康そうなセットで楽しんでいこう。

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いただきます(合掌)
れんげでごはんを少しずつすくって口へと運び、神経を集中し、たんねんに味わう。とろりとした米の甘みとだしの香りが究極に胃と心に優しく、わけもなく涙が出そうになる。たまにやってくるもち麦のぷちっと感も心地いいな。


心の底から……うまい
そしていよいよ梅干しを崩し、小さな一片を米にのせてぱくり。あぁ、このふくよかな存在感と甘酸っぱさの刺激。おそるべき相性の良さだ。

また、ごぼう茶を合わせたのが大正解で、数年前に健康に良さそうというイメージだけで買ってみて、最初は慣れなかった土っぽさ。というか、シンプルにごぼう味。今やお茶のなかでもいちばん落ち着く味となったそれが、梅がゆと一緒になって全身をリカバーしてくれるようで、ひたすらにありがたい。


ありがとう、ごぼう茶
さて、実はお楽しはまだある。

朝とっただしパックの出がらしも、ごぼう茶の出がらしも、中身は食品だ。一度煮出したからといって、すっかり味が抜けきってしまうものでもない。そこでよく絞ってとっておいて、そこに醤油、ごま、アマニ油スプーン1杯をよく混ぜれば、上等なふりかけの完成というわけだ。


かつおとこんぶとごぼうのふりかけ
これを、梅干しとの組み合わせを堪能しつくし、しかしまだ器に残ったおかゆに、ばさりとかける。


後半戦
やっぱりだ。かつおやこんぶの旨味、ごぼうの風味とほろ苦さがきちんと感じられるふりかけが、梅干しとはまた違った良い組み合わせ。ありがたいなぁ、ありがたいなぁと、最後までよ~く噛んで味わった。

あ~、美味しかった! こういう食事こそが、本当のごちそうだと心の底から思う。これからの人生、ずっとこうでいいとすら。

けれども僕はまた、夜の酒場で、もしくは天気がいいからという理由だけでビールをつけてしまったランチの店で、やんちゃな飲み食いをしてしまうんだろうな~。

取材・文・撮影/パリッコ

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