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米倉涼子演じるお通との恋も見どころ!現・十三代目市川團十郎が鋭い眼力と高いカリスマ性で演じた大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」

HOMINIS

昨年、市川海老蔵が十三代目市川團十郎白猿を襲名し、大名跡が9年ぶりに復活した。1985年に七代目市川新之助を襲名した当時から、鋭い眼力と高いカリスマ性を持っていたが、国内外で数々の舞台を重ね、歌舞伎のみならずドラマや映画などの映像作品でも圧倒的な存在感を放っていた。

苛烈な戦いを経て武蔵が剣豪へと成長していく大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」

その人気を象徴する作品の一つが、主演を務めた2003年の大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」だ。戦国時代末期から江戸時代にかけての動乱の世を駆け抜けた剣豪・宮本武蔵。二天一流の開祖で”最強の剣豪”として知られるが、史実は謎に包まれている。本作は吉川英治の小説「宮本武蔵」を原作に、お通との恋や又八との友情を交えて人間としての武蔵像を丹念に描いた。

1600年関ヶ原の合戦で西軍に参戦して敗残兵となった新免武蔵は、幼なじみの本位田又八と、名も知らぬ山中を彷徨い歩く。故郷の村へは帰らず、京を目指すことに。諸国を巡って戦い続けた武蔵は、吉岡一門との三度の対決、佐々木小次郎との巌流島の決闘などを通して、人間が持っている弱さを克服し、己の道を切り開いていく。

大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」 大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」

生涯不敗と言われる不屈の侍である武蔵を演じた当時の市川新之助。武蔵の前には榎木孝明演じる吉岡道場の当主・吉岡清十郎が立ちはだかる。吉岡一門との戦いは続く中でも、鎖鎌の達人・宍戸梅軒など数々の強者との戦いを経て、その腕と名を上げていく武蔵。そして、松岡昌宏演じる最大のライバル・佐々木小次郎との直接対決の日を迎える。17歳の若者だった武蔵(たけぞう)が己の弱さを克服し、研鑽を積んで強くなっていく様を新之助が生き生きと演じた。

大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」 大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」

そんな武蔵の心の拠りどころとなる女性・お通役を演じた米倉涼子。米倉の大河ドラマ初出演かつ初の時代劇という意味でも本作は貴重な作品と言える。所作や劇中で披露した笛まで日々練習を重ね、直向きに役に挑む姿がお通と重なる。2人の恋の行方も本作の見どころの一つだ。

大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」

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苛烈な戦いを経て、武蔵は剣豪へと成長していく。次第に鋭さを増していく眼光、雄々しく凄みのある表情、放たれる言葉の一つひとつに魂が込められている。泥臭く、迷いながらも必死に生きて、人を愛した武蔵という人間を丁寧に解釈した新之助が、武蔵として熱くエネルギッシュに生き抜いていた。

文=中川菜都美

 
   

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