一方で、和田氏は「怒ってはいけないとは言っていない」とも指摘する。「怒りを我慢して抑えすぎると、胃潰瘍やうつ病など、いわゆる心身症の元になる。暴言を吐いたり手を出したりという言動にしないことと、怒りに任せた判断をしないこと。その2つさえしなければ怒ってもいい。そして、自分の怒りが正しいと判断していても間違っていることがあるので、そのチェックをすることが大事だ」。
では、サイトウさんは父親とどう向き合ったらいいのだろうか。「そこが難しいところ。確かに『これは間違っているよ』と言った時に、自分にとっての正義に反するものは全部許せないと、火に油を注いでしまう危険がある。逆に機嫌が良い時はとても良くて、“年寄りを立てろ”というのは先人の知恵だ。お年寄りは地雷さえ踏まなければいつもニコニコしているが、そこでうっかりバカにしたような発言をしてしまうと怒りが止まりにくくなる」と述べた。
最後に、和田氏は家族の負担にも目を向ける。「家族が気を遣いすぎてストレスになってしまったり、それがもとで鬱になってしまったりしては元も子もない。“自分としてこのぐらいまでは妥協できる”という範囲を決めておいたほうがいいと思う」。(『ABEMA Prime』より)