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“憂鬱な表情が素敵”。レア・セドゥ × ミア・ハンセン=ラブ「それでも私は生きていく」、著名人コメントとアザービジュアル公開

キネマ旬報WEB

三宅唱(映画監督)
冒頭、レア・セドゥが道の向こうからやってくる。
その時点でもう、彼女はすでに人生でいくつかの嵐をくぐり抜けてきたように見える。
映画が始まる以前から、私もあなたもあの人も、もうたっぷりとこの世の理不尽を吸い込んでいる。
戦いはもうとっくに始まっている。それをゼロから誰かに説明したり糾弾するために映画を作る監督もいるし、そんな現実の延長線上で自分たちが今後どうやって生きていくかを試してみるように映画を作る監督もいる。
ミア・ハンセン=ラブは後者の監督の一人だと思う。

岩井志麻子(作家)
主人公の憂鬱な表情が素敵だなと思った。
憂鬱は分類すれば“幸福ではない”という状態だが、
“幸福を求めている”状態でもある。

真舘晴子(The Wisely Brothers・ミュージシャン)
室外に出た時と、室内に入った時の音響にエリック・ロメールを感じた。
自分の外側の人に向ける目と、内側の人に向ける目について考える。
冷たくしているわけではなく、父親を1人の人間として接しようとしているサンドラの強さが、美しい。
私も、父の書いた字を久しぶりに読みたくなった。
彼が好きだったものを、それを愛していた1人の人間の姿を忘れたくないと改めて思う。

伊藤さとり(映画パーソナリティ)
母親であれ、娘であれ、女であることを諦める必要はない。
自分より人のことで忙しい人生を歩んでいる人は、
それだけ他者の痛みを知っていて、愛を知っているから。
レア・セドゥの眼差しが忘れられない。
視線の先には、愛を手にする人だけが見える過去と未来が広がっていた。

山崎まどか(コラムニスト)
どんなに辛い話でも、ミア・ハンセン=ラブの映画は光を内包している。
小さな希望をステップにしながら、日々を重ねていく。
そんな普通の女性の困難を描いたこの作品で、今まで一番柔らかくて優しいレア・セドゥに会えた。
それだけで救われた気がした。

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小柳帝(ライター・編集者)
ミア・ハンセン=ラブの映画が、すべからく彼女の自伝映画だとするならば、作品の順番だけでなく、時系列的にも前作『ベルイマン島にて』の次に来るのがこの作品だ。この頃の彼女の人生は、映画で描かれているように厳しい時期だったはずだが、彼女はそれを映画にすることで乗り越えようとしているかのようだ。そして、その先には、柔らかな光差す新しい朝が待っている。

今祥枝(ライター・編集者)
どこにでもいるような女性の物語の中に、
等身大のミア・ハンセン=ラブ、等身大のレア・セドゥが感じられることの豊かさがある。
日常の風景が、特別な輝きを放つ至福のひととき。

坂本安美(アンスティチュ・フランセ日本 映画プログラム主任)
場所から場所、人から人へと移動する彼女の姿は、
孤独と出会いの中で織り成される生のリズムをしっかりと刻んでゆく。

井戸沼紀美(上映と執筆・肌蹴る光線)
レトルトのスパゲッティを食べながら
部屋で一人、ぼろぼろ泣いていた。

合理的な世界が壊れても春の陽は眩しく、
愛が完全に消え去ることはないと
映画が信じさせてくれたから。

ミア・ハンセン=ラブ、
いつだってあなただけが。

 

 

Story
通訳として働きながら、パリの小さなアパートで8歳の娘リンと暮らすシングルマザーのサンドラ。哲学教師だった父のゲオルグは病を患い、視力と記憶を失いつつある。別居する母フランソワーズと共に頻繁に父を訪ねるサンドラだったが、変わりゆく姿に直面しては無力感を覚えている。仕事、子育て、介護に明け暮れる日々。そんな中、旧友のクレマンと偶然再会した彼女は、自然と恋に落ちる。そうして父へのやるせなさと、新たなときめきを同時に抱えるが……。

 

配給:アンプラグド

︎ レア・セドゥが心揺れるヒロインに。ミア・ハンセン=ラブ新作「それでも私は生きていく」

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