レア・セドゥ主演でシングルマザーの揺れる心模様を繊細に綴り、第75回カンヌ国際映画祭でヨーロッパ・シネマ・レーベル賞に輝いたミア・ハンセン=ラブ新作「それでも私は生きていく」が、5月5日(金・祝)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座ほかで全国順次公開。3種のアザービジュアルと著名人のコメントが到着した。
広告の後にも続きます
アザービジュアルは、どれもレア・セドゥ演じる主人公サンドラを据えたもの。記憶力と視力の低下によりドアを開けられない父を優しく促すシーン、頬杖をついたひと時(視線の先には慕っている祖母がいる)、父を見舞った後に屋上で物思いにふける姿をそれぞれ捉えている。
自身の父が病を患う中で脚本を執筆し、自伝的作品に仕上げたミア・ハンセン=ラブは「誰かが生きているうちから、哀悼の気持ちを感じるのがどんなことかを、この映画で伝えようとしました。ゲオルグはもうサンドラの知っている父親ではなくなっているけど、まだ生きている。精神が消えてしまっていても、彼の感性、存在といった部分は残っている。消失と存在が同時にあり得るという矛盾した動きは、私の心を大いに揺さぶる源であり、それを皆さんに感じてもらいたかったんです」と語っている。
〈著名人コメント〉(順不同・敬称略)
YOU(タレント)
人生とはきっと遠くで眺めると それぞれが放物線を描きながら送る時間のことで
その線に関わる幾つもの点こそが記憶となって
人の心を動かすのだろう
どこにいる誰にとっても 容易い線などないのだから 誰もが肉体と魂を持て余すんだ
柴門ふみ(漫画家)
抑制的なヒロインが、突発的に流す涙にやられました。
恋するシングルマザーの繊細で複雑な感情を見事に表現するレア・セドゥのなんと魅力的な事か。
人生ってそうなんだよなあと、大人を唸らせる映画です。