香港を代表するスター、レスリー・チャンの没後20年を記念し、さらに映画公開30年周年特別企画として、チャンが主演を務めたチェン・カイコー監督作『さらば、わが愛／覇王別姫』(93)が4K版で日本初公開されることが決定。7月28日(金)より公開となる。
激動の時代に生きた2人の京劇俳優の愛憎を中心に描き、1993年カンヌ国際映画祭にてパルム・ドールを受賞した本作。中国を代表する女優コン・リーと俳優チャン・フォンイーが共演し、京劇の俳優養成所で兄弟のように互いを支え合い、厳しい稽古に耐えてきた2人の少年の物語を描く。成長した2人は、程蝶衣(チャン)と段小樓(フォンイー)として京劇の古典「覇王別姫」を演じるなど一躍スターへの階段を上がっていく。女形の程蝶衣は覇王を演じる段小樓を秘かに愛していたが、娼婦の菊仙(リー)と結婚してしまうのだった。
本作は、1993年カンヌ国際映画祭にて最高賞であるパルム・ドールの受賞をはじめ、同年ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞受賞、NY批評家協会賞外国映画賞、助演女優賞(コン・リー)受賞、LA批評家協会賞外国映画賞受賞、米アカデミー賞外国語映画賞ノミネートなど世界中の映画祭で高い評価を受けた。日本でも大きな話題になり、特に女形の程蝶衣役を狂おしいほどの妖艶さで演じたチャンに魅了される観客が続出した作品が、今回初めて4Kで公開されることになる。
本日、2023年4月1日は、2003年にわずか46歳の若さでこの世を去ったチャンの没後20年の節目の日でもある。いまなお世界中で愛されるチャンの魅力を再認識する絶好の機会となっているので、ぜひスクリーンで堪能してほしい。
文/鈴木レイヤ
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