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爽やか好青年からミステリアスな役柄まで…「日本アカデミー賞」最優秀主演男優・妻夫木聡がたどった道

WEBザテレビジョン

「第46回 日本アカデミー賞」で3月10日に最優秀主演男優賞を受賞し、約1週間後の17日には凱旋上映と舞台あいさつも行われるなど、まだまだ話題の映画「あの男」。弁護士の城戸が、事故で亡くなった男性“X”の身元調査を行ううち、“X”の、そして自分自身の過去と向き合うことになるヒューマンミステリーだ。この作品で主人公・城戸を演じたのが、俳優の妻夫木聡。「日本アカデミー賞」最優秀主演男優賞は、2011年に映画「悪人」で受賞して以来今回が12年ぶり2回目。同賞ではその他に優秀主演男優賞3度、優秀助演男優賞2度、新人俳優賞も受賞している日本映画の申し子で、今回の受賞式では目を潤ませ「僕は日本映画が大好きです」と語った。

■映画「ウォーターボーイズ」でブレイク!

これまで、数々の作品で異なる顔を見せてきた。初めての日本アカデミー賞優秀主演男優賞、そして新人賞を受賞したのが、2001年の主演映画「ウォーターボーイズ」。2カ月に及ぶ特訓の末、男子シンクロナイズドスイミングに打ち込む高校生をハツラツと演じ、公開当時20歳にして一躍人気者となった。

そこからの快進撃はすさまじい。2002年以降もほぼ毎年映画に主演しながら「ブラックジャックによろしく」(2003年、TBS系)や「オレンジデイズ」(2004年、TBS系※2作とも、現在はディズニープラスでも配信中)など主演ドラマでもヒットを連発した。

「ブラックジャック―」では純粋で熱い情熱を持った若手医師をエネルギッシュに演じ、伝統ある日曜劇場枠で放送された「オレンジデイズ」では、恋と友情にひたむきに向き合う就職活動真っただ中の大学生役で青春のきらめきを鮮やかに体現。老若男女問わず幅広い層の感動を誘った。当時、都内のとあるラグジュアリーホテルのパティシエが「オレンジデイズ」に感動し、オレンジを使った新作ケーキに「オレンジデイズ」と名づけた、という逸話もあるくらい。青春ドラマといえば妻夫木、そんなイメージが確立するほど、等身大でひたむきな青年がハマっていた。

■大河ドラマ「天地人」で見せた成長と脱皮

2009年には大河ドラマ「天地人」(NHK総合ほか)に主演。天真らんまんな若者・樋口(直江)兼続が、年も近く不器用で人見知りの主君・上杉景勝に仕え織田信長や豊臣秀吉、石田三成らとの親交を経て知将へと大成していくストーリーはどこか、妻夫木自身の青春スターから大人の俳優への脱皮そのものとも重なった。


翌2010年には映画「悪人」に主演。暗い陰を背負った主人公・祐一を演じ、それまでの明るくハツラツとした印象とは180度異なるミステリアスなキャラクターで新たな魅力を発揮した。この作品で初めての「日本アカデミー賞」最優秀主演男優賞を獲得していることからも、妻夫木がこの作品で体現した新たなキャラクター像が多くの映画ファンの心をつかんだことがわかる。

■「Get Ready!」で見せた“ダークヒーロー”の成長

20年以上にわたってスクリーンで第一線の活躍を続けながら、ドラマでもたびたびヒット作を飛ばす妻夫木。40代を迎え、近年は日曜劇場でも立て続けに主演作をヒットに導いている。

現在ディズニープラスでも配信中の「危険なビーナス」(2020年)では、資産家矢神一族の中で起きた事件に翻弄(ほんろう)される、一家の義理の息子・伯朗役。魑魅魍魎(ちみもうりょう)うごめく一族の中で、持ち前の好青年ぶりが光った。

3月12日に最終回を迎えた日曜劇場「Get Ready!」では、天才的なオペ技術を持つ闇医者“エース”こと波佐間永介を演じた。報酬の額よりもその患者が“生き延びる価値があるか”を基準にオペをするかを決める冷淡なダークヒーローが、ラストで自身の“正義”を取り戻し、笑顔を見せる展開に、視聴者からも感動の声が上がった。その振り幅は、幅広い役柄を演じてきた妻夫木であればこそのものだった。

青春真っただ中の若者から陰を背負ったミステリアスなキャラクターまで、年齢とともに役柄を広げてきた俳優・妻夫木聡。

映画「ある男」で「日本アカデミー賞」受賞式のステージに立った際には、役作りを通して「『弁護士とはこういう役』『城戸はこういう人間』と思っていたのが、いい意味で崩れました。みんな『いろいろな顔がある』と腑に落ちた」と打ち明けていた。日本を代表する俳優になってもなお新たな気づきを経て成長し続ける彼の、さらなる歩みに注目だ。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

 
   

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