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IUにイ・ビョンホンら韓国スターがドレスアップ!“韓国のアカデミー賞”受賞結果は『別れる決心』が主要部門制覇

MOVIE WALKER PRESS

韓国の映画賞の中でも最高の栄誉と権威を持ち、“韓国のアカデミー賞”と称される青龍映画賞。その第43回目となる授賞式が、11月25日に開催された。式典に先立って行われたレッドカーペットには、名実ともに今年の韓国映画界を沸かせたスターたちが集結し、華々しい祝祭空間を作り上げた。

■イ・ジウン(IU)、チョン・ウソン、ソル・ギョング、イ・ビョンホンも!続々と登場するスターたちにファン歓喜!

まず姿を見せたのは、5年連続でMCを任されるキム・ヘスとユ・ヨンソク。Netflixで好評配信中の「シュルプ」で優雅ながらたくましい王妃を熱演中のキム・ヘスは、目の覚めるようなターコイズブルーのドレスで艶やかに登場。ユ・ヨンソクはシックなタキシードで、先輩のキム・ヘスをエスコートする姿が非常にエレガントだった。

最新の主演作『死を告げる女』(12月23日公開)でも繊細かつ深みある演技を見せてくれた実力派のチョン・ウヒは、美しいデコルテを白いリボンが彩るブラックドレスで登場。つややかなロングヘアーとのバランスも良く、可憐な姿でファンから熱い視線を浴びていた。

『別れる決心』(2023年2月17日公開)で謎めいた女性、ソレ役を演じるタン・ウェイは、シルバーを基調としたオフショルダーのドレスでレッドカーペットに参加。彼女の意志の強そうな瞳と相まって、装いに凜々しさも感じさせた。

純白のドレスもまた、スターたちをひときわ輝かせる。『共助2:インターナショナル(原題)』『ハッピーニューイヤー』(12月9日公開)など出演作が相次ぎ、さらにアイドルグループ「少女時代」も再始動し改めて注目を集めているイム・ユナは、胸元に花が咲いたようなデザインの真っ白なドレス。その美貌と共に、レッドカーペットを一層豪華絢爛なものにした。

『ベイビー・ブローカー』(22)で未婚の母という難役に挑み、力強い演技を見せたイ・ジウン(IU)は、白いレースによる繊細なディティールのワンピースで登場し、女神のように透明感を放っていた。

誇らしい映画賞の式典にふさわしいと、ベルベットの素材を上品に取り入れる俳優も多かった。Netflixのゾンビドラマ「今、私たちの学校は…」での強烈なキャラクターも忘れがたいイ・ユミは、ベルベットを使った紺のホルターネックワンピースで気品を醸し出す。『オオカミ狩り(原題)』で強烈なアクションをこなし話題となったソ・イングクも、ベルベットのタキシードで登場し、ファンの心を虜にしていた。

青龍映画賞には今後の活躍が期待される新鋭はもちろん、もはや説明不要なほど韓国映画界を長く盛り立ててきた俳優も勢揃いする。『別れる決心』『閑山:龍の出現(原題)』と大作での主演が続いたパク・ヘイルや、盟友イ・ジョンジェによる初監督作『ハント(原題)』で主演を果たしたチョン・ウソン、『キングメーカー 大統領を作った男』(21)に続き『キルボクスン(原題)』や『少年たち(原題)』など、俳優人生30年を迎えこれまで以上に役者道を邁進するソル・ギョング、『非常宣言』(21)で心に傷を負った元パイロットを力演したイ・ビョンホンもレッドカーペットに参加。眩しいほどのハンサムな姿と漂う風格に、詰めかけたファンの歓喜の声が上がっていた。

■新人監督賞イ・ジョンジェにチョン・ウソンが生電話!

レッドカーペットに続いて行われた授賞式。キム・ヘスは、スパンコールをちりばめた淡いピンク色のドレスで再登場。1993年の第14回から今年に至るまで、1回を除きMCを務め続けている彼女は“青龍の女神”と称されているが、それも納得の高級感ある佇まいだ。

世界的なパンデミックもあり、韓国映画界も多くの作品の公開が遅れるなど影響を受けていたが、今年は大作が相次いで封切りされるなど少しずつ以前の様相を取り戻そうとしつつある。そうした中で、1200万人を動員した『犯罪都市 THE ROUNDUP』(22)が最大観客賞、そしてアクションを手がけたホン・ミョンヘン武術監督が技術賞を受賞した。

また、俳優同士の友情と尊敬を感じさせてくれるのが、映画賞授賞式の醍醐味でもある。今年助演男優賞を受賞したのは、パク・ヘイル扮する李舜臣将軍と激しい海戦を繰り広げる日本軍の最高司令官、脇坂を熱演したピョン・ヨハンだった。その後、昨年『茲山魚譜-チャサンオボ-』(21)で主演男優賞を獲得したソル・ギョングがプレゼンターとして登場した際、同作で共演したピョン・ヨハンに対し「昨年は、ピョン・ヨハンが賞をもらうべきだった。今年の助演男優賞獲得、おめでとう」と祝辞を述べた。

新人監督賞ほか3部門を獲得したのは、イ・ジョンジェによる初監督作品『ハント(原題)』。しかし、監督はDisney+オリジナルシリーズ「アコライト」撮影のためイギリスに滞在中であり、授賞式に不参加だった。代理受賞のチョン・ウソンが、直接快挙を祝おうと何と会場から生電話。親友であり、同じ建物の隣人であり、同じ事務所を運営する“清潭(チョンダム)夫婦”と呼ばれる二人の固い結束が垣間見えたシーンだった。

■華やかさだけではない青龍映画賞。キム・ヘス「意義を分かち合う場でもある」

青龍映画賞に恒例の祝賀公演も、今年は特に印象深いものとなった。「MMA 2022 Presented by Kakao Bank(MelOn MUSIC AWARDS)」で新人賞と大賞を同時に受賞したIVE、今年8月にBTSが所属するHYBEの新レーベルから電撃デビューしたガールズグループNewJeansが、それぞれスペシャルステージを披露。ラッパーのZICOもダンスチャレンジブームを起こした「Any Song」で会場を沸かせ、人気スター賞の一人に選ばれたコ・ギョンピョははしゃいでダンス。大盛り上がりとなった。一方、歌手チョン・フニは、声楽家4人で構成された男性ボーカルグループ、ラ・ポエムと共に『別れる決心』の挿入曲「霧」を情感豊かに歌い上げた。感極まった主演女優のタン・ウェイが大粒の涙を流し、主演男優のパク・ヘイルが優しく慰める姿も印象的だった。

■『別れる決心』で監督賞を受賞したパク・チャヌク監督「本当に良い俳優とスタッフに出会った」

傑作揃いの今年の韓国映画界だったが、主要部門を制覇したのは『別れる決心』。最優秀作品賞を初め、監督賞、主演女優賞(タン・ウェイ)、主演男優賞(パク・ヘイル)、音楽賞(チョ・ヨンウク)、脚本賞(パク・チャヌク、チョン・ソギョン)と6部門を獲得した。現在ロサンゼルスで撮影中のため欠席となったパク・チャヌク監督の代理で監督賞を受賞したのは、コメディアンのキム・シニョン。本作でパク・ヘイル扮するヘジュンと共に事件の捜査に当たる刑事を演じ、絶妙な存在感を見せている。ステージに立ったキム・シニョンは、「生きていて一番難しく怖いのは、偏見と先入観と戦うことだと思います。 私も“コメディアンが映画? みんなに見くびられるでしょう?”と思ったのですが、私自身よりも偏見を先に打ち破り、人々の先入観の前に盾のようにして立ってくださったパク・チャヌク監督に感謝します」と述べた。

キム・シニョンが代読したパク・チャヌク監督のコメントには、「映画監督になって良い点が一つあれば、 才能ある人たちに会う機会が多いことだと思います。『別れる決心』でも本当に良い俳優とスタッフに出会いました。皆とこの栄光を一緒に共有したいです」とあった。作品賞の授与で壇上に上がった際、『別れる決心』の出演陣が手をつないでいるのを目にし心が温かくなったが、恐らく撮影現場からこうした良い雰囲気なのだろう。
そして今年最も記憶しなければならない瞬間は、主演女優賞のプレゼンターとして登壇したムン・ソリによる梨泰院惨事への追悼の一幕だった。彼女は共に仕事をしてくれていたという知人の名前を挙げ、「君が10月29日、息も出来ず天国に行ったのがまだ信じられない。この場で君の名前を呼んであげられず心が痛い」と涙ながらに伝え、故人への哀悼と早急の事故の真相究明を求めた。喜ばしい日に重い話題することを詫びるムン・ソリに対し、キム・ヘスは「意味のあることを分かち合う場だから、大丈夫です」と即座に応えた。彼女はもちろん華やかなオーラを持つ大女優であるが、同時に映画という芸術を通して社会と向き合うシネアストであることに深い感動をおぼえた。

■第43回青龍映画賞 受賞結果
<映画部門>
最優秀作品:『別れる決心』
主演男優賞:パク・ヘイル『別れる決心』
主演女優賞:タン・ウェイ『別れる決心』
監督賞:パク・チャヌク『別れる決心』
助演男優賞:ピョン・ヨハン『閑山:龍の出現(原題)』
助演女優賞:オ・ナラ『ジャンルだけロマンス(原題)』
人気スター賞:コ・ギョンピョ、イ・ジウン(IU)、ダニエル・ヘニー、イム・ユナ
音楽賞:チョ・ヨンウク『別れる決心』
技術賞:ホ・ミョンヘン『犯罪都市 THE ROUNDUP』(22)
撮影照明賞:イ・モゲ、チョン・ソンファン『ハント(原題)』
編集賞:キム・サンボム『ハント(原題)』
美術賞:ハン・アルム『キングメーカー 大統領を作った男』(21)
脚本賞:パク・チャヌク、チョン・ソギョン『別れる決心』
最大観客賞:『犯罪都市 THE ROUNDUP』(22)
新人監督賞:イ・ジョンジェ『ハント(原題)』
新人男優賞:キム・ドンフィ『不思議な国の数学者(原題)』
新人女優賞:キム・ヘユン『ブルドーザーに乗った少女(原題)』

文/荒井 南
 
   

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