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間宮祥太朗が、逆・高校デビュー? ヤンキーと真面目な高校生の“二重生活”に挑む痛快青春コメディ

キネマ旬報WEB

15歳で俳優デビューして以来、着実に実績を積み重ね、近年はNHK連続テレビ小説『半分、青い』(2018)や大河ドラマ『麒麟がくる』(20)、映画「殺さない彼と死なない彼女」(19)「東京リベンジャーズ」(21)など話題作に次々と出演して活躍の場を広げている間宮祥太朗。そんな彼のゴールデン・プライム帯連続ドラマ初主演作となった『ナンバMG5(エム・ジー・ファイブ)』のDVD-BOXとブルーレイBOXが11月16日にリリースされた。

筋金入りのヤンキーが「普通の青春がしたい!」と一念発起

間宮が演じる主人公・難破剛(なんば・つよし)は、千葉県のとある街で暮らす高校生。彼は、元千葉最強ヤンキーだったトラック運転手の父・勝(宇梶剛士)、元千葉最強のレディース総長だった母・ナオミ(鈴木紗理奈)、ド派手なチャリを乗り回す中学2年生の妹・吟子(原菜乃華)、高校時代に関東を制覇したカリスマヤンキーの兄・猛(満島真之介)という筋金入りのヤンキー一家・難破家の次男で、子供の頃から勝ち負けの厳しさを両親から叩き込まれて育った。兄の後を受けて「高校全国制覇を成し遂げろ」という家族全員からの期待とプレッシャーを一身に背負い、高校に入学した剛が家族に見送られて学校へと向かう、その登校初日の朝の風景からドラマは始まる。

原作は2005年から『週刊少年チャンピオン』誌上で連載された小沢としおの同名コミック、およびその続編となる『ナンバデッドエンド』で、2022年4月から6月にかけてフジテレビ系で全10話が放送された。オンエア当時、実はこの原作コミックの存在を知らず、ドラマの情報もほとんど事前に仕入れていなかったので、正直「今さらヤンキーものの学園ドラマってのもなあ……」と思いつつ見始めたが、あまりに予想外の展開が待っていたので、激しく面食らった。

剛はひたすらケンカに明け暮れる中学生活の中で、ふと「いったい自分は何をやっているんだろう」と疑問を感じる。ヤンキーではない普通の学園生活がしたいと思い立った剛は、一念発起して受験勉強を始め、普通の進学校の白百合高校に見事合格。家族には県内屈指のヤンキー校・市松高校に通っていると嘘をついて、家を出る時は金髪に特攻服、途中の公園のトイレで学ランに着替え、髪の毛も黒に戻した真面目な高校生の姿で白百合に通い始める。隣の席で最初に話しかけてきた藤田深雪(森川葵)に一目惚れし、彼女が入りたいという美術部に一緒に入部。実は絵を描くのが好きで意外と絵の才能もあった剛は、こうして普通に勉強して、普通に部活をして、普通の青春を謳歌しながら、家では変わらずヤンキーを装ったままの“二重生活”を送るのだ。

高校入学を機に“脱ヤンキー”を果たす、いわば“逆・高校デビュー”。この超変化球の入りに驚くのと同時に、これは面白くなるかもと期待が膨らんだ。

手書き文字や手描きのイラストを多用した、ポップでにぎやかな画面作り

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誇張されたキャラクターの動きや台詞のやり取り、コミカルで軽快なテンポの良さは、チーフ演出をつとめる本広克行監督が生み出す独特の空気感で、原作の持ち味を生かしたマンガチックな演出という以上に、アニメーションにも精通する本広監督ならではの、アニメの手法を取り入れた演出が際立つ(特に森川演じる深雪の描き方に顕著)。随所に手書き文字や手描きのイラストを多用したポップな画面作りも目を引き、大量の手書き文字のテロップによるメインキャラクターの紹介場面は、ぜひ一度は画面を一時停止してじっくり読むことをお勧めする。

また、難破家の飼い犬・松の存在も楽しい。人間の言葉を理解し自分も同じように喋っているつもりで、剛のことをアニキと慕う松は、いち早く彼の二重生活のカラクリに気づき家族に知らせようとするのだが、犬なので(笑)、誰にもそれが伝わらない。剛の本当の思いを知り、以降は陰ながら見守っていく松の視点がドラマのいいアクセントになっていて、秘かな人気を博したというのもうなずける。

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